嘔吐(吐き戻しではない)で飲めないとき|受診すべき回数・量・見分け方
赤ちゃんが吐き戻しではなく「嘔吐」して、ミルク拒否・哺乳瓶拒否のように飲まない状態になると、とても不安になりますよね。結論からお伝えすると、「様子見でいい嘔吐」と「早めに受診したい嘔吐」は、いくつかのポイントで見分けられます🌿
この記事では、受診すべき回数・量の目安、吐き戻しとの違い、原因、家庭でできる対策を、できるだけやさしく整理します。「今すぐ病院?それとも落ち着いて対応できる?」が判断でき、今日から実践できる行動が分かる内容です。
まず結論:受診の目安は「回数・勢い・色・元気・尿(おしっこ)」で決まる
嘔吐の“危険度”は、単に「何回吐いたか」だけで決まりません。特に大事なのは以下の5つです。
- 回数:短時間に繰り返す/飲ませてもすぐ吐く
- 勢い:噴水のように飛ぶ(勢いが強い)
- 色:緑・赤・黒っぽい など
- 全身状態:ぐったり、顔色が悪い、意識がぼんやり
- 脱水:尿が少ない/濃い、口が乾く、涙が少ない
迷ったときは、先に受診サインをチェックしておくと安心です。
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吐き戻しと嘔吐の違い|「量」より“出方”を見る
「吐いた量が多い気がする…」は、実は見た目で過大評価しやすいです。量の正確な判定は難しいので、出方(勢い)と機嫌で判断しましょう。
吐き戻し(よくある・様子見が多い)
- 口の端からだらだら出る/げっぷと一緒に少し出る
- 飲んだ直後に多い
- 吐いた後も元気で、また飲みたがることも
- 体重増加が保たれていることが多い
嘔吐(注意が必要になりやすい)
- お腹の力を使って「うえっ」と吐く(えずき・苦しそう)
- 繰り返す/飲ませてもすぐ吐く
- 噴水のように勢いが強いことがある
- 吐いた後にぐったり、顔色不良、眠りっぱなしなど
比較表:吐き戻し vs 嘔吐
| ポイント | 吐き戻し | 嘔吐 |
|---|---|---|
| 出方 | たらり/あふれる | えずいて吐く/勢いがある |
| 赤ちゃんの様子 | ケロッとしていることが多い | 苦しそう・ぐったりが出やすい |
| 回数 | 時々 | 短時間に繰り返すことがある |
| 受診の考え方 | 体重増加・元気なら様子見も | 色・勢い・脱水・元気で早めに判断 |
受診の目安|回数・量の“ざっくり”基準(家で判断しやすい形)
ここでは「今この状態なら、どこまで急ぐか」を分かりやすく整理します。医療機関の受診は、早いほど安心につながることも多いので、迷ったら“より安全側”でOKです。
今すぐ受診(救急/夜間も含め検討)に寄りやすいサイン ⚠️
- 緑色(胆汁っぽい)の嘔吐
- 血が混じる(赤い/コーヒー色/黒っぽい)
- 噴水のように勢いよく吐く(特に生後2〜8週ごろ)
- ぐったりして反応が弱い/起こしても飲まない
- 尿が極端に少ない、半日近くおむつがほぼ濡れない
- 強い腹痛のように激しく泣く、顔色が悪い、呼吸が苦しそう など
👉 関連:ミルク拒否でぐったり…受診の目安
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今日中〜翌日までに相談(小児科/かかりつけ)を考えたいサイン
- 嘔吐が2〜3回以上続き、ミルク・母乳をほとんど受け付けない
- 飲ませてもすぐ吐いてしまう/吐くたびにどんどん元気がなくなる
- 下痢や発熱もあり、脱水が心配
- 体重が増えない、飲む量が明らかに減っている
👉 関連:赤ちゃんが発熱でミルクを飲まない
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様子見しながら家庭ケアで対応できることが多いケース
- 1回吐いたが、その後は機嫌が戻る
- 少量ずつなら飲める
- 尿が出ていて、唇や口の中が極端に乾いていない
- 吐いた原因に心当たりがある(泣きすぎ、飲ませすぎ、げっぷ不足 など)
「回数・量」ってどのくらいが危険?よくある疑問に回答
Q. 何回吐いたら受診ですか?
目安としては、短時間に2〜3回以上繰り返して、ミルク拒否・哺乳瓶拒否のように飲まない状態が続くなら相談をおすすめします。
ただし回数が少なくても、緑・血・ぐったり・尿が少ないなどがあれば早めに受診が安心です。
Q. 「量が多い」ってどれくらい?
量は正確に測れないので、おむつ・服・シーツまで広範囲に濡れる、吐いた後に顔色が悪い、飲ませてもすぐ同じくらい吐くなど、生活への影響の大きさで捉えるのが現実的です。
Q. 吐いたあと、すぐ飲ませてもいい?
基本は数分〜10分ほど休ませて、落ち着いてから少量ずつが安心です。無理に一気に飲ませると、胃がびっくりして再度嘔吐しやすくなります。
後ほど「家庭でできる対策」で具体的な手順を紹介します。
嘔吐で飲めないときに考えられる主な原因
嘔吐の原因は1つではありません。ここでは、0〜12ヶ月でよくある原因を「見分けのヒント」と一緒に整理します。
① 胃腸炎(ウイルスなど)
- 嘔吐に加えて、下痢や発熱が出ることがある
- 家族に胃腸症状がある/保育園・きょうだいからうつることも
- 脱水に注意(尿・涙・口の乾き)
② 風邪・鼻づまりで飲めず、むせて吐く
- 咳き込みや鼻づまりが強い
- 授乳中にむせやすい
- 飲む量が減って「飲まない」状態に見える
③ 飲ませすぎ・ペースが速い・空気を飲みすぎ
- 短時間にたくさん飲ませた/ミルクの流量が合っていない
- げっぷが十分に出ていない
- 泣きながら飲んで空気が入りやすい
④ 逆流(吐き戻しが多いタイプ)+体調不良が重なる
- いつも吐き戻しやすい子が、体調不良で嘔吐っぽくなることも
- “いつもと違う苦しさ”があるなら受診相談を
⑤ (月齢によっては要注意)噴水様嘔吐が続く状態
- 生後数週で「飲む→勢いよく吐く→また欲しがる」を繰り返す
- 体重が増えない/尿が減る
- 早めの受診がとても大切
家庭でできる対策|「吐かせない」より「脱水を防いで回復を待つ」
嘔吐があるときの目標は、まず脱水を防ぐことです。ミルク拒否・哺乳瓶拒否のように飲まないと焦りますが、胃が落ち着くまで少量ずつで大丈夫なことも多いです。
家庭ケアの基本ステップ(チェックリスト)✅
- 吐いた直後は数分〜10分休ませる(抱っこで落ち着かせる)
- 寝かせるなら顔が横を向きやすい姿勢に(窒息予防)
- 落ち着いたら少量ずつ再開(例:いつもの1/4〜1/3量から)
- 一気飲みを避け、授乳ペースをゆっくりにする
- 授乳後はしばらく縦抱き+げっぷサポート
- 尿・機嫌・涙・口の乾きを数時間単位で観察
👉 授乳ペースの調整はこちら:ミルクを飲まないときの授乳ペース変更テクニック
「少量ずつ」ってどのくらい?(目安表)
| 状況 | 目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 吐いた直後 | まず休憩 | 焦って飲ませない |
| 再開できそう | 少量(いつもの1/4〜1/3) | むせやすい子はさらに少なく |
| 吐かずに保てる | 少量を回数で補う | 「量」より「回数」で水分を |
| また吐く | 無理せず中断 | 脱水サインがあれば受診相談 |
経口補水液(OS-1等)は使っていい?
年齢や状況によって判断が分かれるので、赤ちゃん(特に低月齢)は、自己判断で大量に与えず、少量から・必要なら医療機関に相談が安心です。
母乳は少量ずつなら続けられることも多いですが、嘔吐が続く場合は無理をしないでください。
やってしまいがちなNG対応(悪化しやすい)
- 吐いた直後に一気に満量を飲ませる
- 泣いているのに無理に哺乳瓶を押し込む(哺乳瓶拒否が強まることも)
- 体温・尿・機嫌のチェックをせず「とにかく飲ませる」だけに集中する
「飲ませなきゃ…」と追い詰められるときは、こちらも役立ちます🌼
👉 関連:ミルクを飲まないと焦ってしまう…“焦りの正体”とコントロール法
受診前にメモしておくと診察がスムーズ(チェック項目)
病院に行くか迷うときも、電話相談するときも、以下をメモしておくと状況が伝わりやすいです。
- 嘔吐の回数(いつ、何回)
- 吐いたものの色(白/透明/黄色/緑/血)
- 勢い(噴水みたい/たらり)
- 最後に飲めた時間と量(母乳/ミルク)
- 尿の回数(おむつがどれくらい濡れたか)
- 発熱・下痢・咳・鼻づまりの有無
- いつもと違う様子(ぐったり、泣き方が弱い、反応が鈍い など)
よくあるQ&A|ミルク拒否・哺乳瓶拒否に見えるけど…?
Q. 嘔吐のあと、哺乳瓶を見るだけで泣きます
嘔吐の経験が続くと、赤ちゃんが「飲む=気持ち悪い」を学習して、哺乳瓶拒否のように見えることがあります。
この場合は、体調が落ち着くまで無理に練習しすぎないことが大切です。落ち着いてから、授乳姿勢やペースを整える方が、結果的に早く戻ることもあります。
Q. いつも吐き戻しが多い子ですが、今回は受診した方がいい?
「いつもと同じ吐き戻し」なら様子見でも、いつもより勢いがある、回数が増えた、機嫌が悪い、尿が減ったなどがあるなら、早めの相談が安心です。
【医療者コメント】医師・産婦人科看護師より🌸
嘔吐があると「飲ませなきゃ」と焦りやすいのですが、赤ちゃんの胃腸が落ち着くまで少量ずつ・回数で補うことが、結果的に吐く回数を減らす助けになります。また、授乳のときは姿勢(やや起こし気味)と授乳後の縦抱きで、負担が軽くなることもあります。
嘔吐で注意したいのは、回数だけでなく胆汁(緑)・血液混入・強い勢い・ぐったり・脱水です。特に低月齢(新生児〜数ヶ月)は症状が急に変化することがあるため、心配なときは早めに小児科へ相談してください。
育児に取り組むパパ・ママへ🌼
赤ちゃんの嘔吐は、どんなに慣れていても怖いものです。
「迷ったら相談していい」——それだけでも、気持ちは少し軽くなりますよ。
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科看護師|第一子育児中の母
産前・産後ママたちを数多くサポート。看護師&育児経験を活かし当ブログの執筆・運営を担当🌸
📌 医療監修:
医師|第一子育児中の父
発達特性やメンタルヘルス領域が専門🌻
医学的な正確性・安全性(受診目安や表現の適切性)の確認を中心に当ブログを監修🌼
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。


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