脱水症状の見分け方

脱水症状の見分け方|赤ちゃんに多いサインと自宅でできる対処法

赤ちゃんの「ミルク拒否」「哺乳瓶拒否」が続くと心配なのが、脱水症状です。結論から言うと、赤ちゃんは体内の水分量が多く、汗や呼吸でも水分を失いやすいため、脱水が進みやすい特徴があります。ただし、見分けるポイントを知っていれば、危険な脱水のサインを早期に気づき、すぐに対処できます。

この記事では、0〜12ヶ月の赤ちゃんに多い「脱水の見分け方」と「自宅でできるケア」、そして「病院を受診すべきケース」をわかりやすくまとめました。

途中でミルクを嫌がる・遊び飲みをする赤ちゃんについては、以下の記事も参考になります。
👉 飲み始めは飲むのに途中で泣く理由


  1. 【結論】脱水は“いつもと違う5つの変化”で見分ける
  2. 赤ちゃんの脱水症状を段階別に解説
  3. 【重要】脱水の前に「ミルク拒否」が起きることが多い
  4. 赤ちゃんの「おしっこ」でわかる脱水のサイン
    1. ● おしっこが6時間以上出ない
    2. ● 色が濃い・においが強い
    3. ● おむつの重みでわかる簡単チェック
  5. 口・舌・唇をチェックする方法
  6. 皮膚のつまみ戻り(ツルゴール)チェック
    1. チェック方法
  7. ぐったり・機嫌の変化も重要なサイン
  8. 【早見表】このサインがあれば受診すべき
  9. 自宅でできる脱水の対処法
    1. ① 5〜10mlずつ、少量でこまめに飲ませる
    2. ② ミルクの温度を少し上げると飲むこともある
    3. ③ 哺乳瓶の乳首を変える
    4. ④ 室温・湿度を整える
  10. 病院を受診すべき具体的なケース
    1. ① おしっこが6時間以上出ない
    2. ② 泣いても涙が出ない
    3. ③ ぐったりして目の動きが鈍い
    4. ④ ミルク・母乳をほとんど飲めない状態が続く
    5. ⑤ 39℃以上の発熱を伴う
    6. ⑥ 下痢・嘔吐が続く
  11. 脱水が疑われたとき、救急に行くべきか?
  12. 自宅での水分補給のコツ(ミルク拒否がある場合)
    1. ● コツ①:浅くくわえさせるより“深く”くわえさせる
    2. ● コツ②:途中で姿勢を変える
    3. ● コツ③:温度を少し高めに
    4. ● コツ④:10〜15分休憩を挟んで再トライ
  13. 【医療者コメント】医師・産婦人科病棟看護師より
  14. 育児に取り組むパパ・ママへ
  15. まとめ
    1. 🩺この記事の執筆・監修者

【結論】脱水は“いつもと違う5つの変化”で見分ける

赤ちゃんの脱水は、以下の5つのポイントを押さえておけば早期発見が可能です。

  • ①おしっこが極端に減る(6時間以上おむつが濡れない)
  • ②泣いても涙が出ない
  • ③口の中が乾いている・唇がカサカサ
  • ④機嫌が悪い/いつもよりぐったり
  • ⑤皮膚をつまむと戻りが遅い(皮膚ツルゴール低下)

このうち1つでも当てはまるなら、軽度脱水の可能性があります。
2つ以上なら、早めに医療機関へ相談がおすすめです。


赤ちゃんの脱水症状を段階別に解説

脱水は「軽度・中等度・重度」に分けて考えるのが大切です。

脱水の程度 見られやすい症状 自宅対応 受診の目安
軽度
  • おしっこがやや減る
  • 唇が軽く乾燥
  • いつもより機嫌が悪い
こまめに授乳(母乳・ミルク) 半日で改善がなければ相談
中等度
  • おしっこが明らかに減る(6時間以上濡れない)
  • 泣いても涙が出ない
  • 皮膚のつまみ戻りが遅い
  • ぐったり・眠りがち
自宅対応は不可 すぐに受診
重度
  • 呼びかけても反応が鈍い
  • 口がカラカラに乾く
  • 目が落ちくぼむ
  • 体温上昇・手足が冷たい
なし 救急受診

【重要】脱水の前に「ミルク拒否」が起きることが多い

実は、脱水は突然起こるのではなく、授乳量の低下 → ミルク拒否 → 体重増加の停滞という順で進むことがほとんどです。

「ミルク拒否の初期サイン」を理解しておくと、脱水の予防につながります。

ミルク拒否→脱水という流れを断ち切ることが、最も重要な予防策です。


赤ちゃんの「おしっこ」でわかる脱水のサイン

おしっこは、赤ちゃんの水分バランスを最もよく反映します。

● おしっこが6時間以上出ない

これは中等度以上の脱水症状の可能性が高いサインです。
本来、赤ちゃんは体が小さく代謝が早いため、3〜4時間おきにおしっこが出ます。

● 色が濃い・においが強い

脱水時は腎臓が水分を節約するため、尿が「こげ茶〜濃黄色」になります。

● おむつの重みでわかる簡単チェック

  • いつもより軽い → 軽度脱水の可能性
  • ほぼ濡れていない → 早めの受診推奨

口・舌・唇をチェックする方法

口の中の乾燥も、脱水を見分ける重要ポイントです。

  • 唇が乾いて白っぽい
  • 舌がカサカサ、ひび割れ
  • 泣いても涙が出ない

特に「涙が出ない」は多くの医師が重視しているサインです。


皮膚のつまみ戻り(ツルゴール)チェック

脱水時は皮膚の弾力が落ちるため、皮膚をつまむと戻りが遅くなります。

チェック方法

  • お腹の皮膚を軽くつまむ
  • 1秒以内に戻れば正常
  • 2秒以上かかる → 脱水が疑われる

慣れれば数秒で判断できます。


ぐったり・機嫌の変化も重要なサイン

赤ちゃんは脱水時にエネルギー不足を起こし、ぐったりしたりぼーっとすることがあります。

  • いつもの遊びに反応しない
  • 抱っこしても泣き方が弱々しい
  • 眠りがちで起きにくい

これは中等度以上の脱水が進んでいる可能性があります。


【早見表】このサインがあれば受診すべき

症状 緊急度 受診先
6時間以上おしっこが出ない 高い 小児科
涙が出ない・唇がひび割れ 中等度 小児科
ぐったり・呼びかけに反応薄い 高い 救急
ミルク拒否が続き飲水量が少ない 中等度 小児科

体重増加が少ない場合の判断方法については、こちらの記事も参考になります。
👉 体重が増えない時のチェックポイント


自宅でできる脱水の対処法

脱水の兆候がある場合、まずは以下を試してみてください。
ただし「明らかな中等度以上(おしっこが6時間以上出ない・ぐったり)」の場合は自宅対応ではなく受診が優先です。

① 5〜10mlずつ、少量でこまめに飲ませる

赤ちゃんは一気に飲めないため、少量ずつ細かく与える方が水分補給がしやすくなります。

  • 5〜10ml → 数分あける → また5〜10ml
  • 合計で50〜100mlを目標に

途中で遊び飲みや反り返りをする場合は、姿勢を変えると飲みやすくなります。
👉 飲みやすくなる抱き方・角度

② ミルクの温度を少し上げると飲むこともある

脱水気味のときは機嫌が不安定なこともあり、哺乳瓶拒否を起こしやすくなります。
普段より1〜2℃あたたかい温度のミルクにすると飲みやすくなる子も多いです。

ミルクの温度調整テクニック

③ 哺乳瓶の乳首を変える

元気がない時ほど、赤ちゃんは“吸う力”が弱くなり、流量の少ない乳首では飲みにくくなります。

乳首が原因かも、と思う場合はこちらが参考になります。
👉 月齢別乳首サイズの選び方

④ 室温・湿度を整える

赤ちゃんは体温調節が未熟なため、環境の影響で脱水が進みやすいです。

  • 室温:20〜25℃
  • 湿度:40〜60%

「授乳環境の変化」で飲まなくなるケースはこちらで解説しています。
👉 授乳環境の影響


病院を受診すべき具体的なケース

① おしっこが6時間以上出ない

これは脱水の中でも特に重要なサインです。
飲ませても改善しない場合、腎機能や体内の水分バランスの異常が疑われます。

② 泣いても涙が出ない

体の水分が枯渇している状態で、赤ちゃんの脱水では典型的な中等度サインです。

③ ぐったりして目の動きが鈍い

脳に十分な水分や血流が届いていない可能性があり、重度脱水の可能性があります。

④ ミルク・母乳をほとんど飲めない状態が続く

飲む量が減って脱水が進む悪循環に入っている可能性があります。
以下の記事も合わせて参考になります。
👉 ミルク拒否の原因一覧

⑤ 39℃以上の発熱を伴う

感染症を伴って脱水が急速に進むケースがあります。

⑥ 下痢・嘔吐が続く

消化管から水分が急速に失われるため、短時間で中等度〜重度に悪化します。


脱水が疑われたとき、救急に行くべきか?

以下の症状がある場合は「時間外でも受診すべき」サインです。

  • 呼びかけても反応が弱い
  • くったりして抱っこしても目を開けない
  • 体温が高いのに手足が冷たい
  • 息が速い

これは重度脱水の可能性があるため、迷わず救急へ。

また、体重増加が停滞している場合は以下も併せてチェックを。
👉 体重が増えない時のチェックポイント


自宅での水分補給のコツ(ミルク拒否がある場合)

脱水を疑う時、ミルク拒否があると「どう飲ませたらいいか」が最も悩む点です。
以下の方法は多くの赤ちゃんに有効です。

● コツ①:浅くくわえさせるより“深く”くわえさせる

脱水気味で吸う力が弱まると、浅い吸着ではほとんど飲めません。

● コツ②:途中で姿勢を変える

抱っこ姿勢、縦抱き、横抱きなどを切り替えるだけで飲むことがあります。

● コツ③:温度を少し高めに

体調が悪いと赤ちゃんは“ぬるいミルク”を拒否することがあります。

● コツ④:10〜15分休憩を挟んで再トライ

無理に飲ませようとすると、余計に哺乳瓶拒否につながります。

基本的な授乳の姿勢・ルーティンはこちらで詳しく解説しています。
👉 授乳ルーティンの作り方


【医療者コメント】医師・産婦人科病棟看護師より

● 医師コメント
脱水は進行すると、赤ちゃんの全身状態に大きく影響します。特に「おしっこが6時間以上出ない」「ぐったりしている」は、受診の重要な目安です。ミルク拒否が続く場合は脱水を疑って早めに小児科に相談してください。症状が軽い段階で対応するほど回復も早いです。

● 看護師コメント
赤ちゃんの脱水は、ほんの少しの変化で進むことがあります。「いつもと違う」「おむつが軽い」などの小さな気づきがとても大切です。授乳しづらい時は姿勢を変えたり、乳首を見直すだけで飲んでくれることも多いので、焦らず一つずつ試してみてくださいね。


育児に取り組むパパ・ママへ

赤ちゃんの変化に気づけている時点で、あなたは十分に頑張っています。不安なときは一人で抱えず、いつでも医療機関に頼ってくださいね。


まとめ

  • 脱水は「おしっこ」「口の乾燥」「涙」「皮膚の戻り」「機嫌」で判断できる
  • 6時間以上おしっこが出ない・ぐったりは受診サイン
  • 飲めないときは5〜10mlずつ少量でこまめに
  • ミルク拒否の原因をチェックし、環境設定や姿勢を整える
  • 不安があれば早めに小児科へ相談

この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。

👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ

🩺この記事の執筆・監修者

📌 執筆者:
元産婦人科病棟看護師/第一子育児中の母

           

📌 医療監修:
医師/乳幼児・児童発達分野にて勤務経験あり/第一子育児中の父

※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。

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