1日の授乳スケジュール例|月齢別の最適なリズムとミルク拒否を防ぐコツ
結論として、1日の授乳スケジュールは「月齢」「赤ちゃんの飲む量」「生活リズム」に合わせて柔軟に調整するのが最も大切です。スケジュールはあくまで“目安”であり、完璧に守るよりも、赤ちゃんのペースを理解しつつ習慣づけることが、ミルク拒否や哺乳瓶拒否を防ぐ近道になります。
この記事では、新生児〜6ヶ月までの具体的な授乳スケジュール例と、よくあるトラブル(飲まない・途中で泣く・飲みムラ)を防ぐ調整方法を詳しく解説します。原因別の対策記事にも自然な形でリンクしているので、必要なタイミングで読み進めることができます。
まずは、授乳リズムの基本から整理していきましょう。
授乳スケジュールが「必要な理由」
授乳スケジュールは、赤ちゃんの生活リズムを整え、飲みムラやミルク拒否の予防に役立ちます。とくに以下のような症状がある場合は、スケジュールを整えることで改善することが多いです。
- 空腹じゃないのに与えてしまい、哺乳瓶を嫌がる → 空腹ではないときの見分け方
- 途中で泣いて飲めない → 途中で泣く理由の解説
- 飲む量にムラがある → 飲みムラとの付き合い方
- 環境刺激で飲めなくなる → 授乳環境(匂い・姿勢・温度)の影響
ただし、「必ず3時間おきに飲ませる」などの杓子定規なルールは不要です。大切なのは、子どもの体内リズムを大まかに整えることであり、細かい誤差は気にしなくて大丈夫です。
【月齢別】1日の授乳スケジュール例
ここでは、0〜6ヶ月までの実際の授乳スケジュール例を紹介します。目安となる授乳間隔や量の詳細は、月齢別ミルク適量まとめにも整理しています。
新生児〜1ヶ月(8回前後/1日)
この時期は胃容量が小さいため、少量を高頻度で飲むのが普通です。スケジュールは目安程度にして、赤ちゃんの泣き方と覚醒リズムを優先しましょう。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 06:00 | 授乳① |
| 09:00 | 授乳② |
| 12:00 | 授乳③ |
| 15:00 | 授乳④ |
| 18:00 | 授乳⑤ |
| 21:00 | 授乳⑥ |
| 00:00 | 授乳⑦ |
| 03:00 | 授乳⑧ |
この時期の詳細なトラブルは、【新生児~1ヶ月】ミルクがうまく飲めない原因で詳しく扱っています。
2ヶ月(6〜7回/1日)
胃容量が増え始め、授乳間隔が3〜4時間に安定してくる頃です。ここでスケジュールを作ると、赤ちゃんの生活リズムが一気に整いやすくなります。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 06:00 | 授乳① |
| 09:30 | 授乳② |
| 13:00 | 授乳③ |
| 16:30 | 授乳④ |
| 20:00 | 授乳⑤ |
| 23:00 | 授乳⑥(就寝前) |
| 03:00 | 授乳⑦(夜間) |
2ヶ月で急に飲まなくなる子は非常に多いので、詳しくは 【2ヶ月】急にミルクを飲まなくなる原因と対策 を参考にしてください。
3ヶ月(5〜6回/1日)
昼間に「遊び飲み」が増える時期で、授乳間隔が安定しなかったり、途中で泣く子が出始めます。
- 周囲が気になり飲まない → 授乳環境の見直し
- 途中で遊び始めてしまう → 3ヶ月の遊び飲み対処
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 06:30 | 授乳① |
| 10:00 | 授乳② |
| 13:30 | 授乳③ |
| 17:00 | 授乳④ |
| 20:00 | 授乳⑤ |
| 23:00 | 授乳⑥ |
飲まない・泣くなどのトラブルが続く場合は、飲みやすくなる抱き方・角度も参考になります。
4ヶ月(5回前後/1日)
授乳間隔が固定しやすく、昼間にしっかり飲んで夜の授乳が減ってくる時期です。
ただし、4ヶ月は哺乳瓶拒否が急に増える月齢でもあります。
- 母乳とのバランスで混乱 → 母乳とミルクのバランス問題
- 哺乳瓶のサイズミスマッチ → 乳首サイズ選び
詳しくは 【4ヶ月】哺乳瓶拒否が増える理由と対策 を参照してください。
5〜6ヶ月(離乳食開始後)
離乳食が始まると、ミルク量や飲むタイミングに大きな変化が出る時期です。とくに飲む量が減りやすいため、以下の記事も役立ちます。
授乳スケジュールがうまくいかないときの調整ポイント
授乳スケジュールは“固定するもの”ではなく、赤ちゃんの状態に合わせて柔軟に調整していく必要があります。とくに以下のポイントを押さえておくと、ミルク拒否や飲みムラの予防に繋がりやすくなります。
① 授乳間隔が短すぎるとき
1〜2時間で泣く場合は、必ずしも「空腹」とは限りません。眠い・抱っこしてほしい・刺激が多いなど、授乳以外の要因も多くあります。
- まずは抱っこ・おむつ・温度・眠気を確認
- 吸わせても飲まない → 空腹サインではない可能性が高い
- 毎回飲ませると「授乳=気をそらす手段」になりミルク拒否につながる
詳しくは 授乳間隔が短すぎるときの対応 を参考にしてください。
② 授乳間隔が空きすぎるとき
4〜5時間以上あく場合、昼間に刺激を受けて飲み忘れている(遊び飲み)、眠りが深い、環境の影響などが考えられます。
- 無理に起こさなくてOK(月齢による)
- トータルの飲む量が確保できていれば心配ない
- 夜間は長く眠れる子も多く、心配しすぎないことも大切
不安な場合は 授乳間隔が空きすぎるときの対応 をチェックしてみてください。
③ 飲みムラが気になるとき
飲みムラはほとんどの赤ちゃんに見られます。とくに3〜4ヶ月は環境刺激が強くなるため、集中して飲めないことが増えます。
対策としては以下がおすすめです。
- 授乳環境を整える(薄暗く、静かな部屋)
- 授乳姿勢を変える → 飲みやすい抱き方・角度
- 温度・ニプルサイズ・哺乳瓶の種類を再確認
詳しくは 飲みムラとの付き合い方 に整理しています。
授乳スケジュールを立てるときのコツ
① 朝と夜の「固定ポイント」をまず決める
授乳スケジュールは、まず1日の始まりと終わりの2点だけ固定するとうまく回りやすくなります。
- 朝:6〜7時頃に起こして授乳
- 夜:21〜23時頃に寝かしつけ授乳(またはミルク)
この2点を決めるだけで、残りの授乳は自然と間隔が整いやすくなります。
② 昼寝スケジュールと組み合わせると安定する
赤ちゃんは「寝起き」が最も飲みやすいため、授乳スケジュールは昼寝と組み合わせると効率よく安定します。
例:起きる→授乳→活動→昼寝 →(繰り返し)
授乳と睡眠リズムは密接に関係しており、飲まない原因が「眠気」だったということは非常に多いです。
③ 哺乳瓶拒否がある場合は“癖づけ”を最優先
スケジュールよりもまず優先するべきは「哺乳瓶に慣れること」です。
これらを整えると、授乳スケジュールも一気に安定しやすくなります。
【月齢別】1日のスケジュール例まとめ(一覧表)
最後に、ここまでの内容を分かりやすく一覧にまとめました。
| 月齢 | 1日の授乳回数 | 授乳間隔の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 0〜1ヶ月 | 8回前後 | 2〜3時間 | 泣けばまず授乳/ゆるいスケジュール |
| 2ヶ月 | 6〜7回 | 3〜4時間 | リズムが整い始める時期 |
| 3ヶ月 | 5〜6回 | 3.5〜4時間 | 遊び飲み対策が大切 |
| 4ヶ月 | 5回前後 | 4時間前後 | 哺乳瓶拒否が増える時期 |
| 5〜6ヶ月 | 4〜5回 | 4時間前後 | 離乳食がミルク量に影響 |
授乳間隔の詳細は 授乳間隔の目安と調整の仕方 も参考になります。
【医療者コメント】医師・産婦人科病棟看護師より
授乳スケジュールは「絶対的な正解」があるものではありません。赤ちゃんの胃容量・睡眠リズム・性格は本当にそれぞれで、同じ月齢でも飲むタイミングは大きく違います。スケジュールを整えることでミルク拒否が改善する例は多いですが、守れない日があっても問題ありません。大切なのは赤ちゃんの変化に合わせて、無理なく続けられる形を見つけることです。
育児に取り組むパパ・ママへ
授乳の悩みは、誰もが一度は経験します。あなたが悩んでいるのは「うまくやろう」としている証拠です。どうか一人で抱え込まず、少しずつ肩の力を抜いて、赤ちゃんとのリズムを一緒に作っていってくださいね。
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選びまとめ
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科病棟看護師/第一子育児中の母
📌 医療監修:
医師/乳幼児・児童発達分野にて勤務経験あり/第一子育児中の父
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。


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