【3ヶ月】遊び飲み・途中で泣く赤ちゃんの理由と対処法|ミルク拒否のよくある時期
「3ヶ月頃から遊び飲みが増えた」「飲み始めは飲むのに途中で泣き出す」「哺乳瓶を口に当てると怒る」「量が安定しない」。
そんな不安を抱えるパパ・ママはとても多いです。
この時期は、ミルク拒否・遊び飲み・途中で泣くといった行動が最も増えやすいタイミング。
感覚・姿勢・飲み方が急激に変わる「発達の大きな節目」だからです。
この記事では、産婦人科病棟看護師として新生児〜乳児の授乳ケアに携わってきた視点と、
精神科医として「親子のストレス・感情面のサポート」に関わってきた視点の両方から、
- 3ヶ月でミルク拒否が急増する医学的理由
- 遊び飲み・途中で泣く原因のタイプ別分析
- 今日からできる授乳改善テクニック
- 姿勢・乳首・温度・タイミングの見直し方
- 体重・排尿からみた「問題ないパターン」
- 受診したほうがよいサイン
までを丁寧にまとめました。
他の月齢のミルク拒否や哺乳瓶比較が気になる方はこちら👇
👉 【保存版】ミルク拒否ガイド(原因・対策・哺乳瓶・月齢別)
🔍 【結論】3ヶ月のミルク拒否は“発達のサイン”であることが多い
まず最初に結論をお伝えします。
3ヶ月でのミルク拒否や途中で泣く行動は、ほとんどが「発達による自然な変化」です。
授乳中の変化は、赤ちゃんの体が大きく成長している証拠です。「困らせたい行動」では決してありません。
そして、赤ちゃんの飲みムラ・集中力の変化・姿勢のこだわりは、パパ・ママの育児技術の問題でもありません。
ただし、適切なやり方に変えると、その日のうちに飲める量が改善することも多いです。
📌 なぜ3ヶ月から遊び飲み・拒否が増えるの?【発達で説明】
3ヶ月頃の赤ちゃんでは、以下の大きな発達が同時に進みます。
- 視覚が急成長し、周囲をキョロキョロ見たい
- 聴覚が敏感になり、音が気になりやすい
- 首が安定し始め、姿勢の好みに差が出る
- 吸う力が強くなり、流量のミスマッチが起こりやすい
- 満腹感を少し自分で調整できるようになる
この“複合的な変化”が、ミルク拒否・遊び飲み・途中で泣く行動として表れます。
特に多いのが、「視覚刺激(興味)に負けて集中できない」というパターン。
これが3ヶ月の遊び飲みの代表的特徴です。
📌 理由① 周囲が気になり集中できない【最も多い原因】
3ヶ月の赤ちゃんは、以下のような行動を見せることがあります。
- 音がする方向を見る
- 哺乳瓶を口に入れても離す
- 手足をバタバタして遊び始める
- 笑ってしまい授乳が進まない
授乳よりも視覚刺激・音への興味が強くなるため、
集中が続かず途中で泣く→遊び飲み→拒否につながりやすいのです。
🍼 改善策
- 暗め・静かな部屋で授乳する
- テレビやスマホの音を消す
- 刺激が少ない別室で授乳する
👉 環境が影響する詳しい理由はこちら:
授乳環境(匂い・姿勢・温度)の影響
📌 理由② 乳首サイズ・流量が合わない【途中で泣く典型】
吸う力が強くなるため、2ヶ月までの乳首サイズが急に合わなくなることがあります。
以下に当てはまる場合、流量のミスマッチが疑われます。
| 赤ちゃんの反応 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 途中で寝る・吸い疲れる | → 流量が遅い |
| むせる・怒る・泣く | → 流量が速すぎる |
🍼 改善策
- 乳首サイズを見直す(S→Mなど)
- Yカット・クロスカットを試す
- メーカー変更も有効(相性差が大きい)
👉 乳首選びはこちら:
月齢別ニプルサイズの選び方
📌 理由③ 「必要量」が安定し、飲みムラが強く出る
3ヶ月は、飲む量の波が大きくなりやすい時期です。
- 今日は200ml多い
- 今日はあまり飲まない
この飲みムラは、発達に伴う自然な現象です。
【問題ない目安】
- おしっこ:1日5〜6回以上
- 体重:1週間で100〜150g増えている
- 機嫌:普段と同じ
👉 詳しくはこちら:
飲みムラとの付き合い方
📌 理由④ 姿勢が合わない(縦抱きで飲む子が増える)
首が据わる直前の3ヶ月は、姿勢によって飲みやすさが大きく変わります。
- 横抱きだと泣くのに縦抱きだと飲む
- 角度が変わると急に飲む
🍼 改善策
- 縦抱きを試す
- いつもより角度をつける
- 首・背中・腰がまっすぐになるように腕で支える
👉 姿勢のコツはこちら:
飲みやすくなる抱き方・角度
📌 理由⑤ ゲップ詰まり・逆流(GERD)がある
途中で泣き出すとき、よくあるのが「空気による不快感」です。
- 反り返って泣く
- 途中で怒る
- 飲んだ直後にむせる
🍼 改善策
- 10〜20mlごとにゲップを挟む
- 授乳後20分縦抱き
- 1回量を少なめにして回数を増やす
👉 げっぷのコツはこちら:
げっぷが出にくいときの対処法
📌 ケーススタディ(リアルに多い3パターン)
ケース①:昼は飲むのに夜だけ飲まない
- 眠気と空腹が合っていない
- 逆流が夜に強くなる
対策
- 寝る直前より「少し前」に授乳
- 縦抱き+少量で様子を見る
ケース②:母乳は飲むのにミルクだけ拒否
- 味・温度・乳首の形状の違い
対策
- 母乳実感タイプを試す
- ミルク温度を39℃に近づける
ケース③:最初は飲むのに途中で怒って泣く
- 流量ミスマッチ
- ゲップ詰まり
対策
- 乳首サイズの見直し
- 20mlごとのゲップ挟み
⚠ 受診したほうがよい症状
- おしっこが1日4回以下
- 1週間で体重が50g以下
- ぐったりしている
- 発熱・強い嘔吐・下痢
👉 病院に行く基準はこちら:
ミルク拒否で受診すべき症状
🧠 医療者からのメッセージ
私はこれまで、産婦人科病棟で多くの新生児とママの授乳をサポートし、“育児のストレス”に向き合ってきました。
3ヶ月のミルク拒否は、決して「親が悪い」サインではありません。
“授乳は技術ではなく、親子のコミュニケーションそのもの”です。
泣いても飲まなくても、赤ちゃんはパパ・ママの抱っこで安心しています。
大人が焦らないことが、赤ちゃんにとって一番の安心材料です。
📝 チェックリスト(保存用)
- ☑ 授乳環境を整えたか?
- ☑ 姿勢を3パターン試したか?
- ☑ 乳首サイズ・メーカーを見直したか?
- ☑ ゲップをこまめに挟んだか?
- ☑ 飲みたいサインを見て授乳したか?
- ☑ 無理に飲ませていないか?
- ☑ 排尿・体重を合わせて見たか?
👉 関連記事・月齢別の比較はこちら
🧸 まとめ|3ヶ月のミルク拒否は「成長のサイン」でもある
3ヶ月のミルク拒否・遊び飲みは、
発達による自然な変化であり、赤ちゃんが順調に成長しているサインです。
姿勢・環境・流量・タイミングを少し調整するだけで改善することが多いので、
焦らず一つずつ試してみてくださいね。
パパ・ママが笑顔でいられることが、赤ちゃんにとって一番の安心です。
この記事があなたの育児の不安を少しでも減らせたら嬉しいです。
育児は一人で抱えなくて大丈夫。
今日もよく頑張っています。
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科病棟看護師/第一子育児中の母
📌 医療監修:
医師/乳幼児・児童発達分野にて勤務経験あり/第一子育児中の父
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。


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