人の動きを目で追う発達と授乳拒否|キョロキョロして飲まないのは“成長サイン”かも?
結論からお伝えすると、赤ちゃんが人の動きを目で追えるようになる時期に授乳拒否(ミルク拒否・哺乳瓶拒否・飲まない)が起こりやすいのは、視覚の発達で周囲の刺激が“魅力的すぎる”状態になり、授乳への集中が途切れやすいからです。多くは発達の過程で見られる一時的な揺れですが、脱水や体重増加の停滞など注意したいサインもあるため、見守りポイントと対策をセットで知っておくと安心です😊
この記事では「なぜ目で追うようになると飲みにくくなるのか」「どの月齢で起こりやすいか」「今日からできる対策」「受診の目安」まで、やさしく整理します。
この記事でわかること
- 「人の動きを目で追う(追視)」の発達が授乳に影響する理由
- ミルク拒否・哺乳瓶拒否が起こりやすい月齢と特徴
- 環境づくり・タイミング・抱き方でできる具体策
- 発達由来の“飲まない”と、体調不良の見分け方
そもそも「人の動きを目で追う発達(追視)」とは?
赤ちゃんが人の顔や動くものを目で追うことを、一般に追視(ついし)と呼びます。難しい言葉に聞こえますが、意味はシンプルで「動くものを目で追いかけて見られる力」のことです。
追視が育ってくると、赤ちゃんはママ・パパの表情、歩く人、テレビ、照明、窓の外の光など、いろいろな動きに気づきやすくなります。これ自体はとても良い成長なのですが、授乳中に「気になるもの」が増えるため、ミルクに集中しにくくなることがあります。
いつ頃から目で追うの?授乳が乱れやすい月齢の目安
個人差は大きいものの、追視がはっきりしてくるのは2〜4ヶ月ごろから増え、3〜6ヶ月は特に「周りが気になって飲まない」が起こりやすい時期です。さらに7〜8ヶ月では動きが活発になり、視覚+体の発達が重なって授乳が短くなる子もいます。
| 月齢の目安 | 追視・興味の発達 | 授乳で起こりやすいこと | 親ができる工夫 |
|---|---|---|---|
| 2〜3ヶ月 | 人の顔や動きに反応が増える | 飲み始めは飲むが途中で止まる/キョロキョロ | 刺激を減らす/短時間で区切る |
| 3〜5ヶ月 | 動くものが大好物に(好奇心が強い) | 周りを見て飲まない/遊び飲み/哺乳瓶を押す | 静かな部屋/ルーティン化/姿勢調整 |
| 5〜6ヶ月 | “自分のやりたい”が芽生える | 嫌がると強く拒否/怒って反り返る | 落ち着く導線→授乳/無理に押し込まない |
| 7〜8ヶ月 | 動きが活発+周囲の理解が進む | 短時間で終了/飲みムラが目立つ | 回数と合計で考える/眠気を活用 |
月齢ごとの傾向が気になる方は、こちらも合わせてどうぞ。
・【3ヶ月】遊び飲み・途中で泣く際の対処
・【5~6ヶ月】離乳食開始後のミルク拒否と対処
人の動きを目で追うようになると授乳拒否が起こる「5つの理由」
理由1:目に入る情報が増えて“授乳より面白い”が勝つ
追視が発達すると、赤ちゃんは「人が通った」「ドアが開いた」「テレビが光った」などをすぐにキャッチします。授乳は“静かに同じことを続ける”時間なので、好奇心が強い子ほど途中で集中が切れて飲まないことがあります。
このタイプはまさに「授乳中に周りを見て飲まない」状態に近いです(関連記事:授乳中に周りを見て飲まない理由)。
理由2:興奮しやすくなり、気持ちの切り替えが間に合わない
視覚刺激が増えると、テンションが上がりやすい子もいます。興奮状態だと吸うリズムが作りにくく、哺乳瓶拒否やミルク拒否に見えやすいです。
「飲む前からテンション高め/抱っこでバタバタ/急に泣く」がある場合は、興奮の影響も考えられます(関連記事:興奮しやすい赤ちゃんのミルク拒否)。
理由3:赤ちゃんの“見る力”が伸びて、姿勢や角度の不快に気づきやすい
追視が育つ時期は、同時に首や体幹も安定していく途中です。抱っこが少し不安定だったり、角度が合わないと「見たいのに見えない」「体が落ち着かない」となり、飲みにくくなることがあります。
抱き方・角度を少し変えるだけで改善する例も多いので、ここはぜひ試してほしいポイントです(関連記事:飲みやすくなる抱き方・角度)。
理由4:授乳=“刺激の多い場所”になり、嫌な記憶が積み重なる
「飲ませようとして焦る」「周囲が騒がしい」「何度も口に入れ直す」などが重なると、赤ちゃんは授乳を“落ち着かない時間”として学習しやすくなります。すると、哺乳瓶を見るだけで嫌がる(授乳拒否)につながることも。
ここは親のせいというより、環境やタイミングが噛み合わなかった結果として起こることが多いです。
理由5:授乳の優先度が下がり、“小分け飲み”へ移行する
発達が進むと、1回でたくさん飲むより「少し飲む→気になる→休む→また飲む」というスタイルになる子がいます。親から見ると「飲みムラ」「ミルク拒否」に見えますが、実は飲み方の変化というケースもあります。
量の見方に迷うときは、日ごとの平均で考えるのが心の支えになります(関連記事:ミルク量が毎日バラバラなときの平均の考え方)。
まず落ち着いて確認:発達由来の“飲まない”かチェックしよう
追視の発達が理由の授乳拒否は、環境やタイミングで波が出やすいのが特徴です。次のチェックで「今どのタイプっぽいか」を整理してみてください。
チェックリスト:今日の授乳がうまくいかない要因は?
- ✅ 部屋が明るすぎる/テレビやスマホの音・光がある
- ✅ 近くで人が動く(兄弟姉妹・ペット・来客)
- ✅ 寝不足や疲れがあり、気分が不安定
- ✅ 空腹が強すぎて泣きが先に出た
- ✅ 抱っこ姿勢が不安定で、赤ちゃんが落ち着けない
- ✅ 乳首の流量が合わず、飲みにくそう
「これ当てはまるかも」が多いほど、発達+環境の影響で起こる授乳拒否の可能性が高いです。
対策はこれでOK:追視が原因の授乳拒否をラクにする7つのコツ
コツ1:授乳環境を“映画館”くらい静かにする
追視が強い時期は、とにかく刺激に引っ張られます。まずは環境から整えるのが最短ルートです。
- 照明を少し落とす(真っ暗にしすぎず、落ち着く程度)
- テレビは消す/スマホ画面を近くで見ない
- 窓際・人が通る場所を避ける
- 赤ちゃんの視界に入る“動くもの”を減らす
コツ2:授乳前に“落ち着く導線”を作る(成功率が上がる)
追視+興奮が強い子ほど、いきなり哺乳瓶を入れると拒否が出やすいです。落ち着く→飲むの順番にしてみてください。
授乳前ルーティンの作り方は、こちらも参考になります:ミルク前のルーティン作り(赤ちゃんを落ち着かせる方法)
コツ3:タイミングは「泣く前・限界の前」
空腹MAXや眠気MAXは、気持ちの切り替えが難しくなります。追視の時期は特に「泣いてからだと飲めない」が増えやすいので、空腹サインが出たら早めに準備してあげるとラクです。
コツ4:短時間集中→休憩→再トライに切り替える
「1回で全部飲ませる」より、「集中できる時間で飲む」が合う子がいます。例えば、
- まず5〜10分だけ集中して飲む
- 止まったら一度抱っこで落ち着かせる
- 少し時間をおいて再トライ(寝起きも◎)
これだけで、授乳が“戦い”になりにくくなります。
コツ5:抱き方・角度を“固定しない”
追視が進むと、赤ちゃんは「この姿勢だと落ち着く/落ち着かない」がはっきりしてくることがあります。
・顔が見える角度が安心する子
・逆に目が合うと気が散る子
など個性が出るので、微調整してみましょう(関連記事:飲みやすくなる抱き方・角度)。
コツ6:ミルク拒否が続く時ほど「無理に押し込まない」
拒否が強い時に口へ押し込むと、哺乳瓶の印象が悪くなり、哺乳瓶拒否が長引く原因になることがあります。
「今日はここまで」と切り上げる勇気も、結果的に近道です。NG対応の整理は(関連記事:ミルク拒否中にやってはいけないNG対応)も役立ちます。
コツ7:飲む量は“1回量”ではなく“合計”で見る
追視の時期は、飲みムラが出やすいです。1回量に一喜一憂しすぎず、おしっこ・機嫌・体重と合わせて全体で見守ると、気持ちが少しラクになります。
【比較表】追視の発達が原因の授乳拒否 vs 体調不良・別原因の授乳拒否
「発達の揺れなら見守れる?」「病気だったらどうしよう…」と不安になりますよね。目安として、次の比較表を参考にしてください。
| ポイント | 追視(発達)由来の可能性が高い | 体調不良・別原因も考える |
|---|---|---|
| 飲まない場面 | 明るい場所・人の動きが多い場所で飲まない | どんな環境でも一貫して飲めない |
| 機嫌 | 遊ぶ時間は元気、笑顔もある | ぐったり、反応が弱い、ずっと不機嫌 |
| 飲めるタイミング | 寝起き・静かな部屋だと飲めることがある | 寝起きでも飲めない、明らかにつらそう |
| おしっこ | 普段通り出ていることが多い | 回数・量が減っている(要注意) |
| 症状 | 発熱や嘔吐などの症状がない | 発熱、嘔吐、下痢が続く、呼吸が苦しそう |
受診の目安:このサインがあれば早めに相談を
追視が原因のミルク拒否はよくありますが、赤ちゃんの安全が最優先です。以下がある場合は、自己判断で抱え込まず、医療機関や地域の相談窓口に連絡しましょう。
受診・相談を考えたいチェックリスト
- ✅ おしっこが明らかに少ない/半日以上ほとんど出ていない
- ✅ 口の中や唇が乾く、涙が少ない、ぐったりしている
- ✅ 発熱、嘔吐、下痢が続く
- ✅ 呼吸が苦しそう、顔色が悪い
- ✅ 体重が減っている/増えない状態が長く続く
脱水の見分け方を詳しく知りたい方は、こちらも必ず確認してください。
・脱水症状の見分け方
よくあるQ&A:追視が原因っぽい授乳拒否の疑問
Q1:キョロキョロして全然飲まない…授乳回数を増やすべき?
回数を増やすこと自体は一つの方法ですが、追視の時期は「回数を増やすほど戦いになる」場合もあります。まずは、静かな環境+短時間集中で成功体験を作り、飲めるタイミング(寝起き・落ち着いた後)を活用するのがおすすめです。
昼だけ飲まない傾向がある場合は、こちらも役立ちます:混合育児で昼だけ飲まないときの解決策
Q2:哺乳瓶を嫌がって手で押す。哺乳瓶を変えるべき?
追視が原因のときは、哺乳瓶を変える前に環境・姿勢・タイミングで改善することも多いです。もちろん、乳首の流量や形が合っていない可能性もあるので、「変える・変えない」を迷う場合は、先にチェック項目を確認すると安心です。
・哺乳瓶を変える前にやるべきチェックリスト
Q3:授乳中に泣いてしまう。追視だけが原因?
追視はきっかけになりやすいですが、泣く理由は1つではありません。途中で泣く、飲み始めは飲むのに止まる、反り返る…などは、複数要因が重なることが多いです。
「途中で泣く」が目立つなら、こちらも参考になります:飲み始めは飲むのに途中で泣く理由
今日からできる“最短まとめ”|迷ったらこの順で試そう
情報が多いと迷うので、最後に「これだけ」をまとめます。
最短5ステップ
- 環境:テレビOFF・照明少し落とす・人の動きを視界から外す
- 導線:抱っこで落ち着く→短い声かけ→授乳
- 時間:5〜10分だけ集中→止まったら休憩→再トライ
- 姿勢:角度を少し変える(固定しない)
- 見守り:1回量より合計、尿と機嫌を確認
「落ち着く導線」を作る具体例は、こちらが読みやすいです:
・ミルク前のルーティン作り(赤ちゃんを落ち着かせる方法)
【医療者コメント】医師・産婦人科看護師より🌸
追視が発達すると、赤ちゃんは周囲の刺激をたくさん受け取れるようになり、授乳中にキョロキョロして飲まない(授乳拒否・哺乳瓶拒否)が起こりやすくなります。これは「わがまま」ではなく、成長の一部として見られることが多いです。まずは授乳環境を静かにすること、そして落ち着く→飲むの順番を意識すると、親子ともに負担が軽くなりやすいです。
発達由来のミルク拒否は珍しくありませんが、脱水(尿量低下、口の乾き、ぐったり)や、発熱・嘔吐・下痢が続く場合は、早めに医療機関へ相談してください。体重増加が明らかに止まっている、顔色が悪い、活気がないなどがある場合も、授乳の工夫だけで対応し続けず医療者の評価を受けると安心です。
育児に取り組むパパ・ママへ🌼
赤ちゃんが飲まない時間があると、不安になって当然です。
でも、追視の発達は「世界が広がっているサイン」。今日できる小さな工夫で、少しずつラクにしていきましょう。
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科看護師|第一子育児中の母
産前・産後ママたちを数多くサポート。看護師&育児経験を活かし当ブログの執筆・運営を担当🌸
📌 医療監修:
医師|第一子育児中の父
発達特性やメンタルヘルス領域が専門🌻
医学的な正確性・安全性(受診目安や表現の適切性)の確認を中心に当ブログを監修🌼
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。


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