ミルク拒否のときは何科を受診すべき?

ミルク拒否のときは何科を受診すべき?小児科・産科・救急の目安を徹底解説

赤ちゃんがミルクを飲まない、哺乳瓶を拒否する——。そんな時、「このまま様子を見ても大丈夫?」「何科に行けばいいの?」と悩む方は非常に多いです。結論から言うと、ミルク拒否の多くは家庭で改善できますが、症状によっては小児科・産科・救急の受診が必要です。この記事では、受診の目安をわかりやすく整理し、「迷ったらどうすればいいか」まで具体的に解説します。

また、ミルク拒否の原因や対策を知りたい場合は、まずは総まとめページである ミルク拒否ガイド【保存版】 を一度読むと理解が早くなります。


💡 結論:受診すべきかは「症状の強さ」「持続時間」「全身状態」で判断する

ミルク拒否は「飲みムラ」「授乳環境」「母乳とのバランス」などが原因の場合が多く、急いで受診しなくても良いことがほとんどです。ただし、次の3つのポイントに当てはまるときは、医療機関への相談・受診を検討します。

  • ①症状の強さ(ぐったり・嘔吐・発熱など)
  • ②持続時間(12~24時間以上 全く飲まない)
  • ③全身状態(元気がない、泣きが弱い、尿が少ない)

この3点のいずれかが当てはまると、疾患によるミルク拒否の可能性があります。当てはまらない軽度のミルク拒否であれば、家庭での調整で改善する例が多いです。具体的には、以下の記事も併せて読むと状態判断がしやすくなります。


受診の前に必ずチェックしたいポイント(家庭での確認リスト)

ミルク拒否が起きたとき、まずは以下のチェックリストで状況を整理してみましょう。

✔ 飲まない量はどれくらい?(目安:半日~1日)

ミルク拒否でも、次のような「飲めている量」があるなら、緊急性は高くありません。

  • 数時間おきに少量でも飲めている
  • 合計で「月齢の半分量」以上は飲めている
  • 泣き声・顔色が普段と大きく変わらない

目安としては、月齢×100mL程度/日が最低ラインとされることが多いです。(例:4ヶ月なら400mL など)

✔ 尿量は減っていないか?

6~8時間以上おむつが濡れない場合は脱水の可能性があるため、受診を検討します。

詳細な見分け方は、脱水症状の見分け方 を参考にしてください。

✔ 嘔吐・下痢・発熱はある?

  • 1回だけの嘔吐 → 様子見可能
  • 繰り返す嘔吐 → 小児科へ
  • 下痢+飲まない → 早めの受診
  • 38℃以上の発熱 → 受診の目安

特に発熱+哺乳不良はウイルス感染症が原因のことが多く、早めに小児科を受診するのがおすすめです。

✔ 哺乳瓶・乳首のトラブルは?

・哺乳瓶だけ嫌がる
・途中から泣く(途中拒否)
・飲みムラが大きい

これらは「道具の問題」であることも多いです。関連ページはこちら:


何科を受診すべき?総合的な判断ガイド

ミルク拒否で受診する場合、症状によって適切な診療科が異なります。迷いやすいポイントを整理しました。

症状 受診科 受診タイミング
発熱・咳・鼻水・ぐったり 小児科 当日〜翌日
ミルクを全く飲まない(12〜24時間) 小児科 なるべく早め
脱水の疑い(尿が極端に少ない・涙が出ない) 小児科または救急 すぐに
母乳量の問題や乳頭トラブル 産科・助産院 翌日〜数日以内
早産児・基礎疾患ありの赤ちゃん かかりつけ小児科 判断に応じて

特に、生後まもない赤ちゃん(新生児〜1ヶ月)は、体調変化が急に悪化しやすいため、迷ったら早めの相談が安心です。

月齢別の状態判断については、こちらの記事も参考になります:


小児科を受診すべきケースをさらに詳しく

ミルク拒否の際、受診先として最も多いのが小児科です。以下のような症状があれば、小児科医の診察を受けた方が安心です。

① 発熱+哺乳不良

ウイルス感染(RS、ヒトメタ、ロタなど)で哺乳力が落ちることは珍しくありません。

  • 38℃以上の発熱
  • ぐったりしている
  • 抱いても泣きが弱い

こうした場合、脱水を起こす前に受診するのが理想です。

② 嘔吐を繰り返す

1回だけなら様子見でも良いですが、次のようなときは注意:

  • 飲ませるたびに吐く
  • 噴水のような吐き方
  • 吐いた後ぐったりする

③ 下痢が続く+飲めない

下痢が続くと急速に脱水が進むため、飲めない状態と重なると危険です。

④ 新生児(0〜1ヶ月)のミルク拒否

新生児は体力が少なく、脱水や低血糖の進行が早いので、半日〜1日でいつもと違うと感じたら受診をおすすめします。

新生児〜1ヶ月のミルクがうまく飲めない原因 も併せて確認しておくと便利です。


産科(産婦人科)・助産院に相談すべきケース

母乳量やおっぱい側のトラブルなど、授乳に関する母体側の問題が疑われる時は、産科や助産院が適切です。

産科が適切なケース

  • 母乳が急に減った感じがする
  • 乳頭が切れて痛い
  • 乳房が張りすぎて授乳がうまくできない

母乳とミルクのバランスが崩れると赤ちゃんがミルクを嫌がることがあります。
詳しくは 母乳とのバランスで起こるミルク拒否 を参照ください。

助産院に相談したいケース

  • 授乳姿勢・角度の問題を改善したい
  • 赤ちゃんの吸いつきが弱い
  • 母乳とミルクの切り替え方を相談したい

助産師さんは授乳の専門家なので、授乳テクニックの相談に特に向いています。


救急(ER)に行くべきケース

以下のような症状があれば、夜間や休日でも救急受診をおすすめします。

① ぐったりしている・反応が弱い

赤ちゃんがいつもと違い、抱っこしても反応が乏しい場合は緊急です。

② 半日以上、尿がほとんど出ていない

尿が6〜8時間以上出ず、唇が乾いている、涙が出ないなどは脱水のサインです。
脱水症状の見分け方 の記事でも詳しく説明しています。

③ 息が苦しそう・肩で呼吸している

④ 白目が黄色い・皮膚が黄色い(新生児黄疸が悪化している場合)

「なんとなく変」と感じたときは、迷わず受診してOKです。


受診時に医師に伝えるべき情報(チェックリスト)

受診する際は、以下を伝えることで診察がスムーズになり、原因判断もしやすくなります。

  • いつから飲まない?どれくらいの量が減った?
  • 尿の回数・色・量の変化
  • 嘔吐・下痢・発熱の有無
  • 元気・機嫌の変化
  • どのミルクを使っている?どの哺乳瓶?
  • 混合か完ミか(母乳とのバランス)
  • 直前にミルク変更はあった?

これらは、ミルク拒否の原因を特定するのにとても重要な情報です。

関連する原因記事:


【医療者コメント】医師・産婦人科病棟看護師より

ミルク拒否は、軽症であれば家庭での調整で改善することが多いですが、発熱・嘔吐・下痢・ぐったりなどの症状がある場合は、明らかに病気が原因である可能性が高いです。特に脱水は短時間で悪化するため、尿の減少は見逃さないようにしてください。

授乳がうまくいかないと「自分のやり方が悪いのでは?」と悩む方が非常に多いですが、ほとんどの場合は赤ちゃんの成長バランスや一時的な飲みムラが影響しています。焦らず、一つずつ原因を整理していきましょう。母乳量に不安があるときは、早めに産科や助産師へ相談していただいて大丈夫です。


育児に取り組むパパ・ママへ

ミルクを飲んでくれないと、不安や焦りが大きくなるのは当然のことです。赤ちゃんは小さな変化でも飲み方が変わることがありますが、ほとんどは一時的で、必ず落ち着いていきます。あなたの対応は、赤ちゃんにしっかり届いていますよ。


この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】

🩺この記事の執筆・監修者

📌 執筆者:
元産婦人科病棟看護師/第一子育児中の母

           

📌 医療監修:
医師/乳幼児・児童発達分野にて勤務経験あり/第一子育児中の父

※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。

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