ミルクブランドごとの匂いの違い|赤ちゃんが飲まない時の原因と対策
結論からお伝えすると、粉ミルク(育児用ミルク)のブランドごとの匂いの違いは、主に配合している油脂(DHAなど)・たんぱく質の種類・ビタミン/ミネラル・製造工程の違いで起こります。そして大事なのは、匂い=悪いミルクではないこと。赤ちゃんが飲まないときは「匂いだけ」に絞り込まず、温度・授乳環境・哺乳瓶の匂い移り・月齢の発達も含めて点検すると、ミルク拒否/哺乳瓶拒否がラクになることが多いです😊
この記事では、ミルクブランドごとの匂いが違う理由をやさしく解説しつつ、今日からできる対策をチェックリスト形式でまとめます。原因を広く整理したい方は、先にこちらもどうぞ。
👉 ミルク拒否の原因一覧
まず確認:匂いの違いは「異常」ではなく“仕様”のことが多い
粉ミルクは「母乳に近づける」ために、たんぱく質や脂質、ビタミン・ミネラル、オリゴ糖などを細かく調整しています。その結果、メーカー/ブランドごとに原材料が微妙に異なり、匂いも違って感じやすいのです。
- 甘い匂い:乳糖(ミルクの糖)由来で“ミルクっぽい”香りに感じやすい
- 魚っぽい匂い:DHAなどの油脂(魚由来の油脂など)が関係することがある
- 金属っぽい/薬っぽい匂い:鉄などのミネラルやビタミン類の影響でそう感じることがある
- 粉っぽい匂い:粉の状態、保存状態、容器の匂い移りで強く感じることがある
とはいえ、赤ちゃんが「匂いが苦手」で飲まないケースもあります。次章から、匂いに差が出る理由を“成分と仕組み”で見ていきましょう。
なぜミルクブランドで匂いが違う?4つの主な理由
① 油脂(DHA/ARAなど)の違いが“匂い”に出やすい
粉ミルクの匂い差でよく話題になるのがDHAです。DHAなどの多価不飽和脂肪酸は、性質として酸化の影響を受けやすく、条件によっては風味(魚様の匂いなど)に結びつくことがあります。
もちろん、製品は品質管理のもとで作られているので匂いがある=危険という話ではありません。ただ、赤ちゃんは匂いに敏感なことがあり、結果としてミルク拒否につながる場合があります。
② たんぱく質(乳清/カゼイン、消化物など)の違い
ミルクの“飲みやすさ”や“お腹へのやさしさ”の工夫として、乳清たんぱく(ホエイ)とカゼインのバランスや、消化しやすい形(たんぱく質消化物など)を使うことがあります。
こうした設計は味や匂いにも影響し、ブランド差として感じられることがあります。
③ ビタミン・ミネラル(鉄など)の配合の違い
鉄やビタミン類は赤ちゃんの成長に大切ですが、においとしては“金属っぽい”“独特”と感じる要因になることがあります。大人が「ちょっと違う」と感じる程度でも、赤ちゃんは敏感に反応することがあります。
④ 製造工程・香りの立ち方(溶かし方/温度/保存)
同じ粉ミルクでも、作り方や温度で匂いの立ち方が変わることがあります。たとえば熱いお湯で溶かした直後は匂いが強く感じ、温度が落ち着くとマイルドに感じることも。
また、開封後の保存状態(湿気・密閉不足)で粉が空気に触れると、風味が変わったように感じることがあります。
匂いのタイプ別:原因の目安とチェックポイント(早見表)
| 匂いの感じ方 | 主な原因(よくあるもの) | まず試したい対策 |
|---|---|---|
| 甘い/ミルクっぽい | 乳糖・乳由来の風味 | 温度を適温に/授乳環境を落ち着かせる |
| 魚っぽい | DHAなど油脂の風味、溶かした直後に強く感じることも | 少し冷まして匂いが落ち着いてから/作り置きしない |
| 金属っぽい/薬っぽい | 鉄・ビタミン類の影響でそう感じることがある | 哺乳瓶の匂い残り(洗剤/消毒)も確認/少量から慣らす |
| 粉っぽい/古い感じ | 保存状態(湿気・密閉不足)、容器の匂い移り | 密閉・乾燥を徹底/計量スプーンは乾いたものを使用 |
匂いの影響は、赤ちゃんの「その日のコンディション」でも変わります。授乳環境の影響も大きいので、こちらの記事もセットで読むと原因が整理しやすいです。
・授乳環境(匂い・姿勢・温度)の影響
主要ブランドで匂いが違って感じやすい理由(“原材料の傾向”で理解する)
ここでは「どのブランドが臭い/臭くない」と決めつけるのではなく、匂いに影響しやすい原材料の“違い方”を例として見ていきます。
※配合はリニューアルされることがあります。購入時は、必ず缶/箱の原材料表示も確認してくださいね。
匂いに関わりやすい“油脂”は、各社で組み合わせが異なる
| ブランド例 | 油脂(匂いに影響しやすい部分の例) | 匂いの感じ方の違いにつながるポイント |
|---|---|---|
| 明治 ほほえみ | 原材料表示に「精製魚油」「アラキドン酸含有油脂」など | DHA/ARAなど油脂の設計で、匂いの立ち方が変わることがある |
| 和光堂 はいはい | 原材料表示に「精製魚油」「アラキドン酸含有油脂」など | 油脂の種類・量・加工の違いで“匂いの印象”が変わることがある |
| アイクレオ(例:バランスミルク) | 原材料表示に「エゴマ油」など植物系油脂+「精製魚油」「アラキドン酸含有油」など | 植物油脂の組み合わせで、風味の方向性が違って感じることがある |
| 森永(例:E赤ちゃん) | 原材料表示に「精製魚油」「アラキドン酸含有油」など | たんぱく質設計(消化物など)と合わせて、匂い/風味の印象が変わることがある |
つまり、匂いの違いは「品質の優劣」というより、設計(配合)の違いで起こりやすいものです。次は、匂いが理由で飲まないときの対策を具体的にまとめます。
なお、ミルクの“味”の相性も関係するので、合わせてこちらも参考になります。
・ミルクの味が合わないときの判断方法
匂いが理由で飲まない(ミルク拒否/哺乳瓶拒否)ときの対策チェックリスト
「匂いが気になる=すぐにミルク変更!」にする前に、まずは成功率が高い順に試してみてください。赤ちゃんの負担も少なく、原因の切り分けもしやすいです。
✅ まずは“今日からできる”6つの見直し
- ① 温度を整える:熱すぎ/ぬるすぎは匂いも味も感じ方が変わります。
→ ミルクの温度調整テクニック - ② 作りたてを基本にする:時間が経つほど匂いが立ったように感じることがあります(作り置きは衛生面でも注意)。
- ③ 哺乳瓶そのものの匂いをチェック:洗剤・消毒液・スポンジの匂い移りで嫌がることがあります。乳首やボトルをお湯でよくすすぎ、乾燥も十分に。
- ④ 混ぜ方を変える:強く振ると泡立ち、匂いが立つことがあります。回すように混ぜて、泡を落ち着かせてから。
- ⑤ 少量から“慣らす”:いきなり全量を変えるより、まずは1回の授乳の一部を新しい条件(温度・混ぜ方・哺乳瓶)で試すと受け入れやすいことがあります。
- ⑥ 授乳環境を整える:匂い以外(刺激・興奮・姿勢)で飲まないことも多いです。
→ 授乳環境(匂い・姿勢・温度)の影響
✅ 匂い対策に役立つアイテムも“補助的に”活用
「哺乳瓶の匂い残り」「外出先での匂い移り」が疑わしいときは、グッズで改善することもあります。
・ミルクの匂い対策グッズ
それでも飲まない…ミルクを変える判断と“切り替え”のコツ
対策をしてもミルク拒否が続く場合、ミルク変更(切り替え)が助けになることがあります。ポイントは、赤ちゃんの負担が少ないやり方で、様子を見ながら進めることです。
ミルクを変える前に考えたいこと
- 匂いだけが理由か?(月齢の変化、遊び飲み、哺乳瓶拒否のタイミングは?)
- 哺乳瓶/乳首の劣化や流量は合っているか?
- 体重増加・おしっこ回数など「飲めているサイン」は保てているか?
切り替えのタイミングや注意点は、こちらで詳しくまとめています。
・ミルクを変更するタイミングと注意点
匂いが“いつもと違う”とき:劣化・保存状態のサインかも?
ブランド差とは別に、開封後の保存で匂いが変わったように感じることがあります。一般に粉ミルクは湿気に弱く、計量スプーンが濡れていたり、フタの開けっぱなしが続いたりすると、粉が固まったり、風味が変わったように感じたりします。
保存の基本(チェック)
- フタは毎回すぐ閉める(チャック/フタの密閉を確認)
- スプーンは完全に乾いた状態で使う
- 高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所へ
- 「いつ開けたか」をメモする(目安を超えたら無理に使わない)
明らかに「いつもと違う強い異臭」「変色」「溶けにくさが急に悪化」などがある場合は、使用を控えてメーカーに相談するのが安心です。
月齢によって“匂いへの反応”が強い時期もある
赤ちゃんは月齢が進むと、嗅覚だけでなく「こだわり」や「周囲への興味」が育ってきて、急に飲まない日が出ることがあります。匂いの問題に見えて、実は発達・刺激・授乳リズムが関係しているケースも少なくありません。
- 新生児~1ヶ月:飲み方そのものが安定しないことも多い
→ 【0〜1ヶ月】新生児のミルク拒否|よくある原因・対処法・受診の目安 - 3ヶ月:周りが気になり始め、飲みムラ・途中で泣くことも
→ 【3ヶ月】遊び飲み・途中で泣く際の対処 - 4ヶ月:哺乳瓶拒否が増えやすい時期
→ 【4ヶ月】哺乳瓶拒否が増える理由と対策
「匂いが原因だと思っていたけど、実は月齢の変化だった」ということもあるので、状況に合う記事も合わせて見てくださいね。
受診の目安:匂い以前に“脱水・体調不良”が疑わしいとき
匂いがどうこう以前に、赤ちゃんの体調が心配な場合は早めに医療機関へ相談しましょう。特に次のようなときは、ミルク拒否が続く原因が別にある可能性があります。
- おしっこが明らかに少ない、半日以上ほとんど出ない
- ぐったりして元気がない、反応が弱い
- 発熱、嘔吐を繰り返す、下痢がひどい
- 体重が増えない(または減っている)
迷ったら、こちらも参考にしてください。
👉ミルク拒否で受診すべき症状
【医療者コメント】医師・産婦人科看護師より🌸
粉ミルクの匂いはブランドで差が出やすく、「昨日まで飲めたのに今日は嫌がる」という日もあります。多くは“異常”ではなく、赤ちゃんの気分や環境の影響も重なります。まずは温度、哺乳瓶/乳首の匂い残り、授乳環境を整え、少量から試して負担を減らしてあげてください。
匂いの好みで飲まないこと自体は珍しくありませんが、脱水や体調不良が隠れていることもあります。おしっこ回数、元気さ、体重の推移をセットで見て、心配があれば早めに相談を。授乳がうまくいかない時期は「親の頑張り不足」ではなく、赤ちゃんの発達や体調の波で起こることも多いです。
育児に取り組むパパ・ママへ🌼
ミルクを飲まない日があると、本当に不安になりますよね。
今日できることを1つずつ試していけば大丈夫。困ったら、ひとりで抱えず相談していきましょう😊
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科看護師|第一子育児中の母
産前・産後ママたちを数多くサポート。看護師&育児経験を活かし当ブログの執筆・運営を担当🌸
📌 医療監修:
医師|第一子育児中の父
発達特性やメンタルヘルス領域が専門🌻
医学的な正確性・安全性(受診目安や表現の適切性)の確認を中心に当ブログを監修🌼
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。



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