【7~8ヶ月】離乳食とミルクのバランスで飲まない原因
7~8ヶ月になると「離乳食は食べるのにミルクを飲まない」「前より飲む量が減った」と悩む家庭が増えます。結論として、この時期は離乳食の進み具合・満腹感・発達の変化が重なり、ミルク拒否(哺乳瓶拒否・飲まない)が起こりやすいタイミングです。
この記事では、7~8ヶ月でミルクを飲まない主な原因をわかりやすくまとめています。離乳食とミルクのバランスを調整したい方は、まず原因を整理することで安心して進められます。
ミルク拒否全体の流れを知りたい方は、ミルク拒否ガイド【保存版】も参考になります。
7~8ヶ月でミルクを飲まなくなる「もっとも多い理由」まとめ
7~8ヶ月でミルク量が減る理由は複数ありますが、特に次の3つがよく見られます。
- 離乳食の量が増え、自然とミルクの必要量が下がる
- 興味が広がり、授乳への集中が続かない
- 発達により、授乳姿勢が合わなくなる
これは多くの子に見られる自然な変化で、必ずしも心配すべきことではありません。
ただし、飲む量が極端に少ないときは栄養面が気になるため、次の原因を順に確認していくことが大切です。
月齢ごとのミルク量の目安はこちらも参考になります:
月齢別ミルク量の目安まとめ
原因①:離乳食の量が増え、ミルクの必要量が下がる
7~8ヶ月では離乳食が1日2回になり、食べる量も増えてきます。
その結果、お腹が満たされてミルクを飲む余力が減るようになります。
● 胃の容量と離乳食の進み具合
| 月齢 | 胃の容量の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 5〜6ヶ月 | 120〜150ml | ミルク中心 |
| 7〜8ヶ月 | 150〜180ml | 離乳食の割合が増える |
胃の容量は増えますが、離乳食の量も比例して増えるため「ミルクを飲むスペース」が少なくなるのです。
離乳食開始後のミルク拒否についてはこちらも参考になります:
【5~6ヶ月】離乳食開始後のミルク拒否と対処
原因②:興味の幅が広がり、授乳への集中が続かない
7~8ヶ月は刺激に敏感になり、いわゆる「遊び飲み」が増える時期です。
● よく見られる行動
- 飲み始めてすぐキョロキョロする
- 体をひねって授乳姿勢を嫌がる
- 哺乳瓶を押しのける
- 自分で持ちたいのに持てず、怒る
こうした行動は「発達のサイン」であり、特に珍しいことではありません。
発達とミルク拒否の関係はこちらも参考になります:
手足バタバタ期はなぜ飲まない?
遊び飲みが原因のミルク拒否(月齢別の対処)
原因③:お座り・ずり這いなど体の発達で授乳姿勢が変わる
体が安定してくるにつれ、これまで快適だった授乳姿勢が合わなくなることがあります。
● よくある姿勢の変化
- 横抱きよりも少し起こした姿勢を好む
- 反り返りが強くなって抱きにくい
- 自分で哺乳瓶を持とうとする
姿勢が合わないと飲む量は低下しやすくなります。
姿勢の変化はこちらの記事でも解説しています:
月齢ごとの授乳姿勢の変化と嫌がる理由
抱き方の工夫はこちら:
飲みやすくなる抱き方・角度
原因④:空腹のタイミングと授乳間隔が合っていない
7〜8ヶ月では活動量・昼寝のリズムが大きく変わり、離乳食とミルクのタイミングがずれやすい時期です。
● 飲まないタイミングの例
- 離乳食の後すぐにミルクをあげている
- 昼寝から起きたばかりで飲むモードに入らない
- 遊びを中断され機嫌が悪くなる
空腹ではないサインはこちらで詳しく解説:
空腹じゃないときの見分け方
原因⑤:ミルクの味・種類が合わない(まれだが可能性あり)
ミルクのメーカー変更・成分変更により一時的に飲まないことがあります。
ただし、この月齢では味が原因のミルク拒否は少数派です。
ミルクの味が合わないときのチェックはこちら:
ミルクの味が合わないときの判断方法
ミルク変更時の注意点はこちら:
ミルクを変更するタイミングと注意点
どれくらい飲めていれば大丈夫?7〜8ヶ月のミルク量の目安
7〜8ヶ月は「離乳食とミルクのバランス」が大きく変化する時期です。
一般的な目安は以下の通りです。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 1日のミルク量 | 500〜700ml |
| 離乳食の回数 | 2回(朝・夕) |
| ミルクの回数 | 3〜4回 |
※あくまで目安であり、赤ちゃんによって差があります。
たとえば「1回150ml×3回=450ml」でも、離乳食がしっかり食べられているなら問題ないことが多いです。
量の判断に迷う場合はこちらも参考になります:
飲む量が少ないときの判断基準
離乳食とミルクのバランスをとる方法
飲まない理由が分かったら、次はバランスを整えていきます。
以下のポイントを押さえるだけで、ミルク量が安定するケースは多いです。
● ポイント①:離乳食の後にミルクをあげすぎない
離乳食後のミルクは「お腹の余裕」で飲むため、量が減るのは自然です。
もし飲みが悪い場合は、以下の方法が有効です。
- 離乳食後のミルク量を100〜150mlに固定する
- 飲まない日は「飲めた分だけ」でOKとする
- 離乳食前にミルクをあげ、食事量を少し調整する
● ポイント②:授乳間隔を見直す
離乳食と昼寝の変化で間隔が乱れやすい時期です。
次に当てはまる場合は、間隔の調整が必要です。
- 離乳食からミルクまでの間が短すぎる
- 遊びの途中で授乳してしまう
- 昼寝前後のタイミングが合っていない
授乳間隔の基本はこちらを参考にできます:
授乳間隔の目安と調整の仕方
7〜8ヶ月の授乳スケジュール例(モデルケース)
バランスをイメージしやすいように、モデルスケジュールを示します。
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 7:00 | ミルク150〜180ml |
| 10:00 | 離乳食①+ミルク100〜120ml |
| 14:00 | ミルク150〜180ml |
| 18:00 | 離乳食②+ミルク100〜120ml |
| 21:00 | 必要に応じてミルク120〜150ml |
※あくまで参考であり、赤ちゃんの性格・食事量・睡眠リズムによって調整が必要です。
今日からできる対策チェックリスト
ミルクを飲まない日でも焦らず、以下を1つずつ確認してみてください。
- 離乳食の量が多すぎないか確認する
- 離乳食→ミルクの間隔を30〜60分あける
- 授乳姿勢を少し起こし気味に変えてみる
- 静かな環境をつくり、刺激を減らす
- 哺乳瓶を赤ちゃんに持たせてみる
- 機嫌の良いタイミングで授乳する
- 夜は「ねんね飲み」を活用することも可能
ねんね飲みのやり方はこちら:
ねんね飲みのやり方
受診した方がよいケース
次のような場合は念のため相談をおすすめします。
- 急にほとんど飲まなくなり、24時間で300ml未満が続く
- 明らかに元気がない・機嫌が悪い
- おしっこの回数が1日4回以下
- 体重が2週間以上増えていない
- 飲むときにむせる・咳き込むことが多い
【医療者コメント】医師・産婦人科病棟看護師より
7〜8ヶ月のミルク減少は、離乳食の増加・発達・活動量の変化が重なるため、とてもよく見られます。食べている量や体重の推移を確認しながら、無理に飲ませようとせず、赤ちゃんのペースに合わせて調整することが大切です。医学的な判断が必要な場合は、「体重の増え方」と「おしっこの回数」を目安にすると早めに異変に気付きやすくなります。
育児に取り組むパパ・ママへ
7〜8ヶ月は赤ちゃんの変化がとても大きい時期です。「飲まない日がある」のも自然な姿であり、あなたが悪いわけではありません。焦らず、できることを一つずつ試してみてくださいね。
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
▶︎目次:ミルク拒否ガイド【保存版】はこちら
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科病棟看護師/第一子育児中の母
📌 医療監修:
医師/乳幼児・児童発達分野にて勤務経験あり/第一子育児中の父
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。


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