ミルクを飲まないときの授乳ペース変更テクニック

授乳テクニック

ミルクを飲まないときの授乳ペース変更テクニック

結論からお伝えすると、赤ちゃんがミルク拒否・哺乳瓶拒否で「飲まない」ときは、“量”を増やす前に「ペース(飲む速さ・休憩の入れ方・回数と間隔)」を調整するだけで改善するケースが少なくありません。

ペース調整は、赤ちゃんの負担を増やしにくく、今日から試しやすい対策です😊 この記事では、原因の見分けと、授乳ペースの変え方(早める・遅くする・分割する・タイミングをずらす)を、月齢別のポイントも含めてわかりやすくまとめます。

「原因から全体像を整理したい方」は、まずこちらもどうぞ👇


まず確認:ペースを変える前に「飲まない理由」をざっくり仕分け

ミルク拒否にはいろいろな原因がありますが、ペース調整が効きやすいのは大きくこの3タイプです。

タイプ よくあるサイン まず試すペース調整
① 速すぎてしんどい むせる/咳き込む/途中で泣く/乳首がつぶれる ゆっくり・休憩多め(ペースダウン)
② 遅すぎて疲れる・飽きる 飲むのに時間がかかる/途中から噛むだけ/集中が切れる 流量や姿勢で“少しだけ”効率UP
③ タイミングが合っていない 空腹サインが弱い/眠い・興奮している/環境で気が散る 回数を増やして1回量を減らす/時間帯をずらす

原因をもう少し細かく整理したい場合は、こちらも参考になります。


授乳ペース変更テクニック:今日からできる「5つの基本」

テク①:ペースダウン(ゆっくり飲ませる)— むせ・泣き・途中で止まる子に

勢いよく飲ませると、赤ちゃんは呼吸と飲む動き(吸う・飲み込む)のバランスが崩れて、苦しくなりやすいです。すると「飲まない」「途中で泣く」「哺乳瓶を見るだけで嫌がる」につながることがあります。

  • 乳首を水平〜やや下向きにして、ミルクが勝手に流れ込まないようにする
  • 3〜5回吸ったら一度休憩(乳首を少し抜く/角度を戻す)
  • 休憩中は急がせず、呼吸が整ってから再開
  • 目をそらす・体を反らす前に、早めに小休止を入れる

「乳首の流量が合っていないかも?」と感じたら、先にこちらのチェックが役立ちます。

テク②:ペースアップ(少しだけ効率を上げる)— 遅すぎて疲れる・噛むだけの子に

逆に、吸ってもなかなか出ないと、赤ちゃんが疲れてしまい途中で飽きる/噛むだけになりやすいです。ただし、いきなり流量を上げすぎると、むせや拒否が強まることもあるため「少しだけ」がコツです。

ペースアップの安全な順番(おすすめ)

  1. 姿勢・角度を整える(首が楽、飲み込みやすい)
  2. 授乳前にゲップが溜まりすぎていないか確認
  3. それでも遅いときに限り、乳首サイズや形状を“段階的に”見直す

※「早く飲ませたい」気持ちは自然ですが、赤ちゃんが苦しくなると逆効果になりやすいので、無理なペースアップはしないのが安心です。

テク③:分割授乳(1回量を減らして回数を増やす)—「飲まない日」の守りの一手

ミルク拒否が強い日は、1回で規定量を飲ませようとすると、親子ともに負担が増えがちです。そんなときは「分割」がとても有効です。

  • 例:いつもの1回量を7〜8割→5〜6割にして回数を増やす
  • 「飲み始めが一番つらい」子は、少量で成功体験を作って終える
  • 次の授乳で取り返すより、1日トータルで見る

月齢ごとの目安や「平均の考え方」を確認したいときは、こちらが便利です。

テク④:タイミング調整(眠気×空腹を合わせる)— ペース以前に「波」が合っていない場合

赤ちゃんが「飲まない」最大の落とし穴は、実は授乳のタイミングが“空腹の山”に当たっていないことです。眠すぎても、興奮しすぎても、周囲が気になっても、飲みにくくなります。

こんなときはタイミング調整が効きやすい

  • 飲む前から泣きが強い(眠い・興奮)
  • 日中だけ飲まない/夕方だけ荒れる
  • 授乳間隔がガタガタで、毎回「ちょうど悪い」

眠気と空腹の合わせ方は、こちらで詳しくまとめています。

テク⑤:ルーティン化(開始のハードルを下げる)— 哺乳瓶を見るだけで嫌がる子に

ミルク拒否が続くと、「哺乳瓶=嫌な時間」という学習が起きてしまうことがあります。そんなときは、授乳前に“落ち着く流れ”を固定すると、拒否が軽くなることがあります。

  • 部屋の明るさを落とす/音を減らす
  • 抱っこの形を固定(毎回同じ)
  • 短い歌・トントンなど、毎回同じ合図
  • 飲めなくても責めず、「今日はここまで」で終える

具体的な作り方は、こちらも参考にしてください。


チェックリスト:ペース調整がうまくいく「観察ポイント」

同じテクニックでも、赤ちゃんの状態で合う・合わないが変わります。以下を見ながら微調整すると成功率が上がります。

  • むせが増えていない(増えるならペースダウン)
  • 口が浅くなっていない(浅いと飲みにくく少量になりがち)
  • 飲み始めの5分は落ち着いている(最初が荒れるならルーティン)
  • 途中で反り返り・体が硬い(休憩を早めに)
  • 1回量より1日トータルで見られている(焦りが減る)
  • ☐ 授乳後にげっぷが出やすい姿勢になっている

比較表:この状況なら「どのペース変更」が向く?

状況 おすすめ 避けたいこと
むせる/咳き込む/息が止まりそう ペースダウン+休憩増やす 流量アップ、急かす
飲むのに時間がかかりすぎる 姿勢→角度→必要なら段階的に流量調整 一気に乳首サイズを上げる
途中で泣く/集中が切れる 分割授乳+短時間で終える 最後まで飲ませ切ろうと粘る
日中だけ飲まない タイミング調整(眠気×空腹) 環境が騒がしいまま続行
哺乳瓶を見るだけで拒否 ルーティン化+成功体験を重ねる 毎回“勝負”にしてしまう

月齢別:ペース調整の「効きやすいポイント」

新生児〜1ヶ月:疲れやすいので「休憩を上手に」

  • 吸う力がまだ弱く、疲れて止まりやすい時期
  • 短い授乳でもOK、分割と休憩が相性◎

2〜4ヶ月:急に飲まない増える時期。タイミングと環境が鍵

  • 周囲への興味が増え、気が散りやすい
  • 「飲まない」日は、静かな環境+眠気寄りがうまくいきやすい

5〜8ヶ月:遊び飲み・動きが増えて、短時間勝負になりやすい

  • 飲むより遊びたい/体を反らすなどが出やすい
  • 「短く成功させる」ための分割+ルーティンが有効

9〜12ヶ月:食事との兼ね合いで「トータル評価」が大事

  • 離乳食が進むと、ミルク量が揺れやすい
  • 焦りやすい時期なので、体重・元気・おしっこで全体を見て調整

よくあるQ&A(ミルク拒否・哺乳瓶拒否×ペース調整)

Q1. 飲まないとき、授乳間隔は空けたほうがいい?

一概には言えませんが、空けすぎると疲れ・眠気が強くなって逆に飲めないこともあります。飲まない日ほど、分割して回数でカバーする方がうまくいくことも多いです。

Q2. 途中で泣くとき、毎回いったん中断したほうがいい?

泣きが強いときは、続行すると「授乳=苦しい」が強化されやすいので、短い休憩を入れるのはおすすめです。落ち着かないときは「少量で終了」も立派な対策です。

Q3. 1回量が減ってしまって心配…

まずは、1日トータルの哺乳量、おしっこの回数、機嫌、体重増加をセットで見てください。日ごとに波があるのは自然です。心配が強いときは、以下も参考になります。


受診の目安:ペース調整より先に「安全確認」が必要なサイン

多くのミルク拒否は一時的ですが、次のような場合は、自己判断で頑張りすぎず、医療機関に相談してください。

  • ぐったりして元気がない、反応が弱い
  • おしっこが明らかに少ない/半日以上出ない
  • 唇や口の中が乾く、涙が出にくい(脱水が疑わしい)
  • 発熱、嘔吐が続く、血便がある
  • 体重が落ちている・増えない状態が続く

「見分けが難しい…」というときは、下の記事もあわせて確認してみてください。


【医療者コメント】医師・産婦人科看護師より🌸

ミルクを飲まないときは、「量を飲ませる」ことに意識が向きやすいのですが、赤ちゃんは体調や眠気、環境の変化にとても敏感です。まずはペースを落として呼吸を整えたり、1回量を減らして成功体験を作るなど、赤ちゃんが“安心して飲める流れ”を優先してみてください。

哺乳量の変動自体はよくありますが、脱水や体重減少などのリスクが隠れていることもあります。ペース調整をしても改善しない場合や、元気がない・尿量が少ないなどのサインがある場合は、早めに医療機関へ相談するのが安心です。

育児に取り組むパパ・ママへ🌼

「飲ませなきゃ」と思うほど、授乳はつらく感じやすいものです。今日できる小さな工夫を1つずつ試して、親子ともにラクな形を見つけていきましょう。

この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ

🩺この記事の執筆・監修者

📌 執筆者:
元産婦人科看護師|第一子育児中の母
産前・産後ママたちを数多くサポート。看護師&育児経験を活かし当ブログの執筆・運営を担当🌸

📌 医療監修:
医師|第一子育児中の父
発達特性やメンタルヘルス領域が専門🌻
医学的な正確性・安全性(受診目安や表現の適切性)の確認を中心に当ブログを監修🌼  

※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。

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