2ヶ月で突然ミルクを飲まなくなる理由

【突然飲まない!?】生後2ヶ月でミルク拒否が始まる理由と対処法|保存版ガイド

「昨日まで普通に飲めていたのに、急にミルクを飲まない…」「哺乳瓶を見るだけで泣く」「少し飲むのに途中でやめる」「母乳なら飲むのにミルクだけ拒否する」。

生後2ヶ月前後にこうした突然のミルク拒否(哺乳瓶拒否)が始まる赤ちゃんはとても多く、決して珍しいことではありません。

この時期は、赤ちゃんが「反射で飲む → 自分で調整して飲む」という発達段階に移行する大切なタイミング。わずかな飲み心地の違いでも敏感に反応するため、乳首サイズ・ミルク温度・姿勢・授乳環境など、さまざまな要因で「飲みたくない」と感じてしまうことがあります。

この記事では、生後2ヶ月の赤ちゃんが突然ミルクを飲まなくなる原因・改善策・家庭でできるチェックリスト・受診の目安を、医学的な視点と育児実践の両面からわかりやすくまとめています。

他の月齢について詳しく知りたい場合はこちら👇

👉 ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ


【結論】生後2ヶ月のミルク拒否は「成長による自然な変化」が多い

生後2ヶ月のミルク拒否は、病気よりも飲み方の発達・感覚過敏・環境刺激が原因で起こることが多いです。

特に次の4つは、2ヶ月でミルクを飲まなくなる典型的な理由です。

  • 乳首のサイズや流量が発達に合わなくなった
  • 授乳環境(音・光・匂い)で集中できない
  • 胃の容量や満腹中枢が育ち、飲みムラが出る
  • 逆流による不快感(GERD)やゲップ詰まり

そして安心してほしいのは、多くのケースで家庭での対処で改善するということ。

では具体的な原因と改善ポイントを見ていきましょう。


🔍 生後2ヶ月でミルクを飲まなくなる主な原因

まずはよくある原因を整理してみましょう。

  • 飲む力が発達し、「飲みやすさ」にこだわり始める
  • 乳首サイズや流量が合っていない(最も多い)
  • 哺乳瓶の匂い・素材・形に違和感を感じている
  • 視覚・聴覚の発達で周囲の刺激が気になる
  • 胃の容量が増え、飲みムラが出る
  • 逆流(GERD)やガスによる不快感
  • 鼻づまり・口内炎などの身体要因
  • 一時的な「哺乳ストライキ」

この原因は複数が組み合わさることも多く、1つを変えただけでは改善しないケースもあります。

原因別に詳しく見ていきましょう。


📌 理由① 飲み方の発達で「飲みやすさ」に敏感になる

生後2ヶ月頃、赤ちゃんは反射的な吸啜から「自分で調整する飲み方」へ移行する時期です。

そのため、

  • 乳首の硬さ
  • ミルクが出る勢い
  • 温度の微妙な差

など、わずかな違いにも敏感に反応します。

今まで問題なかった哺乳瓶が「飲みにくい」と感じることも珍しくありません。

🍼 改善策

  • 乳首サイズを1段階アップ(例:S → M)
  • 乳首をミルクで湿らせ、含みやすくする
  • ミルク温度は37〜39℃(母乳に近い温度)に調整

👉 関連:哺乳瓶だけ嫌がる赤ちゃんの特徴


📌 理由② 乳首サイズ・流量のミスマッチ(最も多い)

流量が合っていないと、以下のように赤ちゃんの反応に明確な違いが出ます。

赤ちゃんの反応 考えられる原因
吸っても出ず疲れる/飲むのに時間がかかる 流量が遅い(穴が小さい)
むせる/怒る/途中で拒否する 流量が速い(出すぎて苦しい)

🍼 改善策

  • 月齢ではなく「赤ちゃんの反応」で乳首を選ぶ
  • 丸穴 → Yカット → クロスカットなど形状も試す
  • 別メーカー(ピジョン→NUKなど)への変更も有効

👉 参考:月齢別ニプルサイズの選び方


📌 理由③ 飲みムラが出る(必要量の変化)

生後2ヶ月は、赤ちゃんの胃容量が増え「自分で飲む量を調整する力」が育つ時期です。

そのため、

  • 昨日は120ml飲んだのに、今日は60ml
  • 毎回飲む量が違う

といった「飲みムラ」が起きやすくなります。

以下を満たしていれば心配いりません👇
・おしっこ:1日5〜6回
・体重:週100〜150g増加
・機嫌がよく、よく寝る

👉 詳しくは:月齢別ミルク量ガイド(飲みムラの目安)


📌 理由④ 授乳環境の刺激で集中できない

生後2ヶ月は、視覚・聴覚の発達が急速に進み、

  • 物音
  • テレビやスマホの画面

などで気が散りやすくなります。

🍼 改善策

  • 静かで落ち着いた環境で授乳する
  • 照明を少し落とす
  • 横抱きで集中しにくい子は縦抱きを試す
  • 途中でゲップを挟んでリセット

👉 環境トラブルについて:授乳環境(匂い・温度・姿勢)の影響


📌 理由⑤ GERD(逆流)や身体の不快感

ミルクを飲んだあと、胃内容物が食道に戻る胃食道逆流(GERD)は、生後数ヶ月でよくみられます。

サイン

  • 飲んだあと反り返る・背中をそらす
  • 途中から怒る・泣き出す
  • むせる・咳き込む

🍼 改善策

  • 授乳後20分ほど縦抱き
  • 1回量を減らし、回数で調整
  • 寝かせるときは少し角度をつける(窒息防止に注意)

症状が強い場合は、小児科に相談しましょう。


🧩 ケース別アドバイス

ケース①:昼は飲むのに夜だけ飲まない

  • 眠気で飲む力が弱まる
  • 逆流症状が強い時間帯
  • 昼にしっかり飲んでいて夜はそこまで空腹ではない

対策

  • 寝る直前の授乳にこだわらない
  • 少し早めの時間に授乳する
  • 夜は少量ずつ、様子を見ながら

ケース②:母乳は飲むのにミルクだけ拒否

  • 哺乳瓶と母乳では使う筋肉が違う
  • ミルクの味・匂いが気になる
  • ママ以外の抱っこだと安心して飲める場合も

対策

  • 母乳に近い乳首(母乳実感タイプなど)を試す
  • ミルク温度を母乳の温かさに合わせる
  • パパ・祖父母が授乳してみる

👉 参考:母乳とのバランスで起こるミルク拒否


ケース③:泣きながら飲む・怒りながら飲む

  • 流量が合っていない
  • ゲップが溜まって苦しい
  • 過去のむせ体験で恐怖が残っている

対策

  • 乳首サイズと流量調整を最優先で見直す
  • 10〜20ml飲んだら一度ゲップ
  • 勢いが強い場合はボトルを寝かせ気味に

⚠ 受診を考えた方がよいサイン

以下のような状態がある場合は、小児科で相談してください。

  • おしっこが1日4回以下
  • 体重が増えない・減っている
  • 強い嘔吐・発熱・下痢
  • 呼吸が速い・ぐったりしている
  • 8時間以上何も飲めない状態が続く

「受診していいのかな?」と不安に思う必要はありません。心配なときは早めに相談しましょう。


🍼 今すぐできる改善チェックリスト

  • ☑ 乳首のサイズ・形を見直した
  • ☑ ミルク温度を38〜40℃に調整した
  • ☑ 授乳環境の刺激(音・光)を減らした
  • ☑ 縦抱き・横抱きなど姿勢を複数試した
  • ☑ 途中でこまめにゲップを挟んだ
  • ☑ 飲む量だけでなく「排尿・体重・機嫌」も確認した

より詳しい原因別の対策はこちら:
👉 ミルク拒否に効果があった対策20選


👩‍⚕️ 医療者からのひとこと

ミルク拒否は、決して育児の失敗ではありません。

多くの場合、赤ちゃんは「飲みたいけれど、何かが飲みにくい」だけなのです。

抱っこで安心させたり、少し時間を空けたりしながら、赤ちゃんのペースに寄り添ってあげてください。


🧸 まとめ|焦らず、少しずつで大丈夫

生後2ヶ月のミルク拒否は、成長にともなう「一時的な変化」であることが多いです。

乳首・姿勢・環境・温度・量を少し調整するだけで、驚くほど改善することもあります。

今日うまくいかなかったとしても、明日はきっと違います。一歩ずつ一緒に進んでいきましょう。

あなたの育児が少しでも楽になりますように。赤ちゃんも、あなたのがんばりをちゃんと感じていますよ。

この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。

🩺この記事の執筆・監修者

📌 執筆者:
元産婦人科病棟看護師/第一子育児中の母

           

📌 医療監修:
医師/乳幼児・児童発達分野にて勤務経験あり/第一子育児中の父

※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。

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