乳首を舌でベーっと押し出す際の対処法|咥え直しがうまくいかない原因と改善ステップ
結論からお伝えすると、赤ちゃんが哺乳瓶の乳首を舌でベーっと押し出すのは、「飲みたくない」だけが原因ではありません。多くは咥え方(吸い付き)が浅い/流量が合わない/空気が入りやすい/疲れ・眠気/不快感などが重なって起きます。
まずは原因をざっくり切り分け、次に咥え直しが成功しやすい手順(角度・タイミング・力加減)で整えると、ミルク拒否・哺乳瓶拒否の悪循環を減らしやすくなります🙂
この記事では、「舌で押し出す」動きが起きる理由をやさしく整理し、今日からできる改善ステップをチェックリスト+具体的な手順で解説します。月齢別の“あるある”や、うまくいかないときの切り替え案、受診の目安もまとめます。
「舌で押し出す」はどんな状態?
「舌でベーっと押し出す」は、乳首が口に入っても、赤ちゃんが舌を前に押し出して乳首を外へ押し戻す動きです。次のようなパターンが多いです。
- 乳首を入れた瞬間に舌で押し戻して外れる
- いったんくわえても、すぐ外してしまう(咥え直しがうまくいかない)
- 口の端からミルクが漏れる/チュパチュパ空気音がする
- 飲み始めは良いのに途中から押し出す・怒る
- 同時に「噛むだけ」「乳首がつぶれる」「むせる」などがある
特に「吸い付きが浅い」ケースでは押し出しが起きやすいです。まずここを押さえると原因が見えやすくなります。
哺乳瓶(乳首)の吸い付きが浅い原因
舌で押し出す主な理由8つ
「これが原因」と1つに決めなくて大丈夫です。多くは2〜3個が同時に起きています。当てはまりやすい順に見ていきましょう。
①咥え方(ラッチオン)が浅い
乳首の先端だけが口に入っている状態だと、舌が前に出やすく、乳首が外れやすくなります。浅いラッチのままだと、赤ちゃんは吸う→外れる→入れ直されるを繰り返し、疲れて哺乳瓶拒否につながることもあります。
②乳首の流量が合っていない(速すぎ/遅すぎ)
流量が合わないと、赤ちゃんは「舌で押し出して調整」しようとします。目安をまとめると次の通りです。
| ズレ | 赤ちゃんの反応 | よくあるサイン |
|---|---|---|
| 速すぎる | むせる/顔をしかめる/怒る/押し出す | 飲み始めだけ勢いよく飲む→すぐ嫌がる |
| 遅すぎる | 吸っても出ない→怒る/押し出す/噛む | 授乳が長い・途中で疲れて外す |
流量の見分け方は、こちらで詳しく整理しています。
乳首の流量が合っているかどうかの見分け方
③乳首がつぶれる/空気圧がかかって出にくい
乳首が吸うたびにペコっとつぶれると、ミルクが出にくくなり、赤ちゃんは舌で押し出して一度外す動きが出ることがあります。
「つぶれ」には、空気の通り(空気穴の状態)も影響します。
乳首がつぶれる問題はこちら。
哺乳瓶の乳首がすぐ潰れる原因
④口と乳首の密着が弱く、空気が入りやすい
口と哺乳瓶の間に隙間があると、吸うたびに空気が入り、げっぷ・お腹の張り・不快感が増えて「押し出し」につながります。
隙間の総チェックはこちら。
哺乳瓶と口の間に隙間ができてミルクを飲まないときの改善策
⑤眠い/疲れている(吸う体力が続かない)
眠気が強いと、吸うリズムが崩れやすく、舌で押し出して休もうとすることがあります。疲れている日も同様です。
この場合は「咥え直し回数を減らす」「短く区切る」ほうが成功しやすいです。
⑥気が散る・興奮・遊び飲み
視線がキョロキョロしやすい時期は、口の中の違和感に敏感になり、舌で押し出すことがあります。特に3〜7ヶ月以降で増えやすいです。
⑦鼻づまり・喉の違和感など体の不快
鼻が詰まっていると、飲みながら呼吸がしにくくなり、押し出して休むことがあります。咳・むせが多い場合は体調も要チェックです。
⑧歯ぐずり・口腔内の感覚が変わっている
歯ぐずり時期は「吸う」より「舌で触る/押し出す/噛む」が増えることがあります。乳首の硬さ・形が合わないと目立ちやすいです。
改善ステップ:咥え直しがうまくいく“順番”で整える
押し出しが続くと「早く飲ませなきゃ」と焦りますが、強引に入れ直すほど哺乳瓶拒否が強くなることがあります。ここでは、成功率が上がりやすい順に手順をまとめます🙂
ステップ0:飲める環境を先に作る(これだけで変わる日も)
- 部屋を少し暗くする(視覚刺激を減らす)
- 音を減らす(テレビ・話し声をオフ)
- 抱っこは深く、首と背中を安定させる
- 親は深呼吸して、声かけは短く
授乳環境が関係しているときは、こちらの整理も役立ちます。
授乳環境(匂い・姿勢・温度)の影響
ステップ1:「入れる→押し出される」を減らす“入れ方”に変える
ポイントは乳首を口の正面から押し込まないこと。赤ちゃんの舌は前に出やすいので、正面から押すと押し返されやすいです。
咥え直しが成功しやすい入れ方(コツ)
- 乳首で唇を軽く触れて、口が開くのを待つ
- 口が開いたら「上あご側に沿わせる」イメージでスッと入れる
- 押し込みすぎず、赤ちゃんが吸うのを待つ
ステップ2:姿勢と角度を固定して、舌の押し出しを減らす
首と背中が不安定だと、舌で押し出してしまうことがあります。まずは姿勢を整えましょう。
| 見るポイント | OKの目安 | 改善のヒント |
|---|---|---|
| 頭と首 | 少し高く、顎が引けすぎない | タオルで高さ調整/授乳クッション |
| 体幹 | ねじれず、背中が安定 | 抱っこを深く/背中を面で支える |
| 哺乳瓶の角度 | 乳首にミルクが満ち、空気が入りにくい | 口元に隙間が出ない位置へ微調整 |
抱き方・角度を詳しく確認したい場合はこちら。
飲みやすくなる抱き方・角度
ステップ3:乳首(流量・硬さ・サイズ)を“調整の順番”で見直す
買い替えは最終手段にしつつ、次の順で見るとムダが減ります。
- 乳首が劣化していないか(ベタつき・変形・裂け)
- 乳首がつぶれていないか(吸うたびペコっとへこむ)
- 流量が速すぎ/遅すぎのサインがないか
すぐ買い替える前に、チェック手順をまとめた記事もあります。
哺乳瓶を変える前にやるべきチェックリスト
ステップ4:授乳を短く区切って「成功で終える」
押し出しが強い日は、完飲を目標にすると親も赤ちゃんもつらくなります。おすすめは短く区切って成功で終えることです。
- まず1〜2分飲めたらOK(いったん外す)
- げっぷ or 体勢リセット(30秒〜1分)
- 再開して、また1〜2分で区切る
授乳ペースの整え方はこちらも参考になります。
ミルクを飲まないときの授乳ペース変更テクニック
「舌で押し出す」日にやりがちなNG対応
どれも「頑張っているからこそ」起きがちです。できるところから1つずつ減らしていけば大丈夫です🙂
- 泣いているのにそのまま押し込む(防衛反応が強くなる)
- 外れるたびにすぐ入れ直す(嫌な記憶になりやすい)
- 毎回方法を大きく変えすぎる(赤ちゃんが混乱しやすい)
- 飲まない=すぐ哺乳瓶変更(まず原因の分析が先)
NG対応を体系的に確認したい場合はこちら。
ミルク拒否中にやってはいけないNG対応
月齢別|乳首を舌で押し出しやすい時期と考え方
「急に舌で押し出すようになった」「月齢が進んだらひどくなった」という相談はとても多いです。
ここでは、月齢ごとに起こりやすい背景と、考え方のヒントをまとめます。
新生児~1ヶ月:反射と口の使い方が未熟
この時期は舌突出反射(舌が前に出る反射)が残っており、乳首を舌で押し出す動きが見られることがあります。
多くは発達の一部で、拒否ではありません。
- 姿勢を安定させる
- 乳首を深くくわえさせようとしすぎない
新生児期の飲みにくさ全般はこちら。
【新生児~1ヶ月】ミルクがうまく飲めない原因
2~3ヶ月:吸い付きと舌の使い方の移行期
反射が弱まり、自分で吸う力が育つ時期です。
浅い咥え方+流量不一致があると、舌で押し出す動きが目立ちます。
この時期に多いトラブルはこちら。
【2ヶ月】ミルクでむせる・吸い付きが浅い原因チェックリスト
4~6ヶ月:哺乳瓶拒否と重なりやすい
発達・好み・自己主張が一気に強くなり、舌で押し出す=哺乳瓶拒否の入口になることがあります。
- 姿勢の変化
- 乳首サイズ・流量のズレ
- 眠気・疲れ・空腹のムラ
哺乳瓶拒否が始まったかも?と感じたらこちら。
【4ヶ月】哺乳瓶拒否が増える理由と対策
7ヶ月以降:自己主張・集中力の問題
舌で押し出す動きは、「今はいらない」「違うことをしたい」という自己表現の一つになることもあります。
無理に飲ませるより、区切りと切り替えが大切です。
集中できず途中でやめるタイプはこちら。
【7ヶ月】集中できずミルクを飲まない(途中でやめる)原因
どうしても咥え直しがうまくいかない日の“切り替え案”
すべて試してもダメな日はあります。そんなときは戦い続けないことも大切です。
- 授乳時間を30~60分ずらす
- ねんね飲みに切り替える
- 授乳者を交代する
- 量を追わず「今日はここまで」で終える
ねんね飲みについてはこちらで整理しています。
ねんね飲みとは?
こんな場合は医療機関への相談も検討を
多くは一時的な問題ですが、次のサインが続く場合は相談をおすすめします。
- 体重増加が止まっている・減っている
- 尿量が明らかに少ない日が続く
- 毎回むせる・咳き込む
- ぐったりして元気がない
受診の目安はこちらにまとまっています。
ミルク拒否で受診すべき症状
【医療者コメント】医師・産婦人科看護師より🌸
乳首を舌で押し出す行動は、発達や飲みにくさ、不快感が重なって起こることがほとんどです。
無理に咥えさせるより、「飲める条件」を整えることが、結果的にミルク量や授乳の安定につながります。
体重や全身状態が安定していれば、過度に心配しすぎなくて大丈夫です🌻
育児に取り組むパパ・ママへ🌼
悩みながらも日々真摯に育児に取り組む姿勢は親として100点満点です。うまくいかない日があっても当たり前です。日々の波に一喜一憂しすぎず、少し長い目で成長を振り返ってみると意外と成長を感じられるものですよ。今日も育児、お疲れ様です🌼
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:
ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科看護師|第一子育児中の母
産前・産後ママたちを数多くサポート。看護師&育児経験を活かし当ブログの執筆・運営を担当🌸
📌 医療監修:
医師|第一子育児中の父
発達特性やメンタルヘルス領域が専門🌻
医学的な正確性・安全性(受診目安や表現の適切性)の確認を中心に当ブログを監修🌼
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。


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