哺乳瓶を押し返す・手で払うときの対処法|嫌がる理由と“うまく飲ませる”ための工夫

授乳テクニック

哺乳瓶を押し返す・手で払うときの対処法|嫌がる理由と“うまく飲ませる”ための工夫

結論からお伝えすると、赤ちゃんが哺乳瓶を押し返す・手で払うのは「わがまま」でも「育て方のせい」でもなく、飲みにくさ・不快感・気が散る・タイミングが合っていないなどの理由が重なって起きることが多いです。

まずは原因を大きく3つ(体の不快/環境・気分/哺乳瓶の相性)に分けてチェックし、やりやすい対策から順番に試すと立て直しやすくなります🙂

この記事では、ミルク拒否・哺乳瓶拒否でよくある「押し返し」「手で払う」動きの理由を整理し、今日からできる対策をチェックリスト手順でまとめます。月齢別のポイントや、うまくいかないときの切り替え案、受診の目安までやさしく解説します。


まず確認:それは“拒否”じゃなく「発達の動き」かも

赤ちゃんは生後数ヶ月を過ぎると、手を見つけて振ったり、物をつかんだり、押したりする動きが一気に増えます。哺乳瓶を払うように見えても、実は「手が当たっているだけ」「持とうとしている」ケースもあります。
ただし、次のサインがある場合は「飲みにくさ」「不快」「焦り」が混ざっている可能性が高いです。

  • 口に入る前から怒って泣く/体を反らす
  • 最初は飲むのに途中から押し返す(哺乳瓶拒否が強くなる)
  • 乳首を噛む・舌で押し出す・むせるなど別のトラブルもある
  • 毎回ではないが、特定の時間帯や人だと起きやすい

「哺乳瓶拒否が増える月齢」「最初にやるべきこと」をまとめた記事もあわせて参考にしてください。
【4ヶ月】哺乳瓶拒否が始まったとき最初にやるべきこと


哺乳瓶を押し返す・手で払う“よくある原因”7つ

原因はひとつに決めつけなくて大丈夫です。多くの場合、2〜3個が同時に起きています。まずは当てはまりやすい順に見ていきましょう。

1)空腹じゃない(タイミングが合っていない)

空腹が浅いと、赤ちゃんは「飲みたい」よりも「今は違う」が勝ちやすく、手で押し返すサインが出ます。
特に授乳間隔が短い日/眠くてぼんやりしている日/離乳食の前後は、飲むモードに入りにくいことがあります。

「空腹サインが弱い」「今は空腹じゃない」を見分けたいときは、こちらも役に立ちます。
空腹じゃないときの見分け方

2)姿勢が不安定・角度が合わない(飲みにくい)

哺乳瓶を押し返す動きは、実は「うまく飲めないから距離を取る」サインとして出ることがあります。
首・背中・骨盤が安定しないと、吸うこと自体が疲れてしまい、手で払いやすくなります。

まずは抱き方と角度を見直すのがおすすめです。
飲ませ方のコツと姿勢調整

3)哺乳瓶と口の間に隙間ができて、空気が入りやすい

「押し返す」「怒る」「途中でやめる」がセットのとき、口と乳首の密着が浅く、空気が入って疲れていることがあります。
空気が入ると、げっぷが増えたり、お腹が張ったりして飲み続けにくくなります。

隙間のチェックポイントは、こちらの記事にまとまっています。
哺乳瓶と口の間に隙間ができてミルクを飲まないときの改善策|サイズ・角度・吸い付きの総チェック

4)乳首(ニップル)の流量・硬さ・形が合っていない

流量が合わないと、赤ちゃんは次のような反応をしやすいです。

  • 流量が速い:むせる、怒る、押し返す、泣く(飲むのが怖くなる)
  • 流量が遅い:疲れて途中でやめる、怒る、手で払う(吸っても出ない)
  • 硬さ・形が合わない:吸い付きが浅くなる、舌で押し出す、噛む

ただ、いきなり買い替えるよりも、先に「変える前チェック」をしておくと無駄が減ります。
哺乳瓶を変える前にやるべきチェックリスト

5)気が散る(周りが気になる/遊び飲みの入口)

生後3〜6ヶ月以降は、周りの音や光、人の動きに反応しやすくなり、哺乳瓶を押し返して「見たい」「動きたい」に切り替わることがあります。
これは発達として自然な面もありますが、ミルク拒否・哺乳瓶拒否が続くと困りますよね。

6)眠い・疲れている(飲む体力がない)

眠いときは「飲む」と「寝る」の切り替えがうまくいかず、押し返しが出ることがあります。逆に、活動量が増えて疲れている日は、吸うこと自体が負担になります。
「最初は飲むのに途中で押し返す」タイプは、吸う疲れ姿勢の崩れが関係していることが多いです。

7)不快(鼻づまり・胃の不快・歯ぐずりなど)

鼻づまりで呼吸がしにくいと、飲みながら息ができず、押し返すことがあります。歯ぐずりや喉の違和感も、吸う動きが嫌になりやすいです。
この場合は「工夫」よりも不快のケアを先にすると、急に飲めるようになることもあります。


今日からできる対策:まずは“成功率が上がる順番”で試す

対策は闇雲に増やすほど親が疲れてしまいます。ここでは、ミルク拒否・哺乳瓶拒否でも比較的取り組みやすく、成功率が上がりやすい順に並べます。

ステップ1:環境を整えて「押し返し」を減らす

  • 部屋を少し暗くする(視覚刺激を減らす)
  • 音を減らす(テレビ・スマホ音・話し声)
  • 授乳の場所を固定(毎回同じ椅子・同じ角度)
  • 親が焦らない(深呼吸→声かけは短く)

ポイントは「飲ませようとするほど、押し返しが強くなる日がある」ということです。まずは飲みやすい空気を作ってあげるだけでも変わります🙂

ステップ2:手が邪魔なら“手を止める”のではなく「役割」を与える

押し返しの手を無理に押さえると、赤ちゃんは余計に抵抗しやすいです。おすすめは「手をどうにかする」ではなく、手に役割を渡す方法です。

手に役割を渡すコツ(例)

  • 片手にガーゼや小さなタオルを持たせる(握る→落ち着く)
  • 哺乳瓶に軽く触れさせて「持ってる感」を作る(支えは親)
  • 赤ちゃんの手が当たっても抜けにくいように哺乳瓶の位置を少し低めに調整

ステップ3:姿勢と角度を“固定”して飲みやすくする

「角度を変える」「揺らす」「追いかける」の繰り返しは、赤ちゃんがさらに嫌がりやすくなります。
首・肩・背中・骨盤が安定すると、押し返しが減ることが多いです。

チェック項目 OKの目安 改善のヒント
頭と首 少し高く、顎が引けすぎない タオルで高さを微調整/授乳クッションで支える
背中 丸まりすぎず、反りすぎない 抱っこを深く/背中に手の面で支えを作る
骨盤 前にずり落ちない お尻をしっかり座面に/足元にクッション
哺乳瓶の角度 乳首にミルクが満ち、空気が入りにくい 口元に隙間が出ない位置へ/手首で微調整

姿勢の基本をさらに詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
飲ませ方のコツと姿勢調整

ステップ4:授乳の進め方を“短く・区切って”成功体験を積む

押し返しが強い日は、完飲を目標にすると親も赤ちゃんもしんどくなります。おすすめは、1回を短く区切って、成功で終えることです。

  • 最初の1〜2分だけ集中して飲めたらOK(いったん外す)
  • げっぷ or 体勢リセットを挟む
  • 再開して、また1〜2分で区切る

この“区切り飲み”は、ミルク拒否のときの授乳ペースを整えるのにも役立ちます。
ミルクを飲まないときの授乳ペース変更テクニック


「押し返す」が強い日の“NG対応”チェック

がんばっているほど、ついやってしまいがちな行動をまとめます。いくつか当てはまっても大丈夫。明日から一つずつ減らしていきましょう。

  • 哺乳瓶を追いかけて口に押し込む(防衛反応が強くなる)
  • 泣いているのにそのまま飲ませ続ける(嫌な記憶になりやすい)
  • 毎回、やり方を大きく変えすぎる(赤ちゃんが混乱しやすい)
  • 飲まない=すぐ哺乳瓶を変更(まずは原因の切り分けがおすすめ)

NG対応をもう少し体系的に確認したいときは、こちらが参考になります。
ミルク拒否中にやってはいけないNG対応

月齢別|哺乳瓶を押し返す行動が出やすい時期と考え方

「最近になって急に押し返すようになった」「月齢が進んだらひどくなった」という声はとても多いです。
ここでは、月齢ごとに起こりやすい理由と対応のヒントを整理します。

新生児〜1ヶ月:反射と不安定さが原因のことが多い

この時期は、まだ原始反射が強く、手が無意識に動いて哺乳瓶に当たることがあります。
「押し返している」ように見えても、拒否ではないケースがほとんどです。

  • 姿勢を安定させる
  • 哺乳瓶を口の正面からそっと入れる

新生児期にうまく飲めない場合は、こちらも参考にしてください。
【新生児~1ヶ月】ミルクがうまく飲めない原因

2〜3ヶ月:遊び飲み・気が散り始める

周囲への興味が一気に広がり、「飲む<見る・動かす」になりやすい時期です。
押し返しは「もう十分」「今は別のことをしたい」というサインのこともあります。

遊び飲みとの違いが気になる場合はこちら。
【3ヶ月】遊び飲み・途中で泣く際の対処

4〜6ヶ月:哺乳瓶拒否のピークになりやすい

この時期は哺乳瓶拒否・ミルク拒否が目立ちやすいタイミングです。

  • 発達による姿勢の変化
  • 流量・乳首サイズのズレ
  • 眠気・疲れ・空腹の波

「押し返し+泣く」が増えてきた場合は、哺乳瓶拒否の視点で整理すると楽になります。
【4ヶ月】哺乳瓶拒否が増える理由と対策

7ヶ月以降:自己主張と集中力の問題

手先が器用になり、「いらない」「今じゃない」を動きで表現できるようになります。
押し返しは、発達としては自然な自己主張でもあります。

集中できないタイプの場合はこちら。
【7ヶ月】集中できずミルクを飲まない(途中でやめる)原因


どうしても飲まないときの“切り替え案”

対策を試しても押し返しが続く日はあります。そんなときは、「今日はここまで」と切り替えることも大切です。

一時的に試しやすい選択肢

  • 時間を30〜60分ずらす
  • ねんね飲みに切り替える
  • 授乳者を交代する
  • 量を気にせず「飲めた分だけ」で終える

ねんね飲みについて詳しく知りたい方はこちら。
ねんね飲みとは?


こんなときは医療機関に相談を

多くの場合、押し返しは一時的なものですが、以下が続く場合は相談をおすすめします。

  • 体重増加が明らかに止まっている
  • 尿量が少ない・濃い日が続く
  • 毎回むせる・咳き込む
  • ぐったりして元気がない

受診の目安をまとめた記事はこちらです。
ミルク拒否で受診すべき症状


【医療者コメント】医師・産婦人科看護師より🌸

哺乳瓶を押し返す行動は、多くの場合発達や一時的な不快感によるものです。 無理に飲ませ続けるより、「飲める条件」を整えることが、結果的にミルク量の回復につながります。 体重や全身状態が安定していれば、焦りすぎなくて大丈夫です。

育児に取り組むパパ・ママへ🌼

毎回の授乳で悩み、工夫し続けていること自体がもう十分素晴らしいことです。うまくいかない日があっても、パパ・ママせいではありません。時には自分たちの頑張りをしっかりと褒めて労ってあげてくださいね。

時間を見つけて美味しいものを食べたり、好きな動画を見るなどリフレッシュしてみましょう🌼

この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。
👉 目次:ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ

🩺この記事の執筆・監修者

📌 執筆者:
元産婦人科看護師|第一子育児中の母
産前・産後ママたちを数多くサポート。看護師&育児経験を活かし当ブログの執筆・運営を担当🌸

📌 医療監修:
医師|第一子育児中の父
発達特性やメンタルヘルス領域が専門🌻
医学的な正確性・安全性(受診目安や表現の適切性)の確認を中心に当ブログを監修🌼  

※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。

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