授乳が怖い・ストレスで涙が出るときの対処法|ミルク拒否が続くママ・パパへ
「授乳の時間が近づくだけでお腹が痛くなる」「泣きながら哺乳瓶をくわえさせている自分がつらい」ーーそんな気持ちでここにたどり着かれたのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、授乳が怖い・ストレスで涙が出るのは「おかしいこと」ではなく、それだけがんばっているサインです。そして、授乳のやり方や回数を「調整しても大丈夫」です。ミルク拒否や哺乳瓶拒否があっても、一人で抱え込まず、心と体を守りながら続ける方法があります。
この記事では、授乳が怖くなる背景と、今日からできる具体的な対処法をまとめました。同じように悩むママ・パパを長く見てきた立場から、「こう考えてもいい」「ここで一度休んでいい」というラインもお伝えしていきますね🍀
今つらいあなたへ|先に知ってほしい3つのポイント
まず、詳しい解説の前に「ここだけ押さえておけば大丈夫」という要点をまとめます。
- 授乳が怖い=育児不適格、ではない(それだけ真剣に向き合っているサイン)
- ミルク拒否・哺乳瓶拒否のときは「やり方を変えてもOK」(完ミ・混合への切り替えも含めて調整してよい)
- 心が限界のときは、授乳よりも「ママ・パパの安全」が最優先(一度離れて深呼吸する・専門家に相談するタイミングがある)
ミルク拒否や哺乳瓶拒否の全体像を整理したいときは、まず
ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ
をあわせて読んでおくと、全体がイメージしやすくなります。
授乳が「怖い」「涙が出る」ってどういう状態?
授乳ストレスと一言でいっても、その中身はさまざまです。ミルク拒否・哺乳瓶拒否が続くストレスと、産後のホルモン変化・睡眠不足・育児不安が重なり、心がすり減っていくことが多くあります。
よくある気持ち・場面の例
| よくある気持ち | よくある場面 |
|---|---|
| また飲まなかったらどうしようという不安 | 授乳時間の30分くらい前からソワソワしてくる |
| 泣きながら飲ませている自分に罪悪感 | 赤ちゃんが泣き続け、つい声を荒げてしまう |
| 他の家庭と比べて「自分だけできていない」劣等感 | SNSや育児本の情報を見て落ち込む |
| 「授乳時間が怖い」「近づいてほしくない」という避けたい感情 | ミルク作りや哺乳瓶を見るだけで涙が出る |
こうした気持ちが続くと、「ミルク拒否の原因を知りたい」というレベルを超えて、授乳そのものが恐怖の対象になってしまうことがあります。
その背景には、次のような要因が重なっていることが多いです。
授乳が怖くなる主な原因
1. ミルク拒否・哺乳瓶拒否が続くストレス
何度チャレンジしてもミルクを飲まない、哺乳瓶拒否が続く…。これはママ・パパの自信を大きく揺さぶる出来事です。
- 飲み始めは飲むのに途中で泣く
- 哺乳瓶を見るだけで泣いてしまう
- 母乳は飲むのにミルクだけ拒否する
こうした背景は、ミルク拒否の原因一覧で詳しく整理できますが、原因がわかっても、毎回の授乳で泣かれてしまう経験は心に積み重なっていきます。
「また今日も飲まないかもしれない」「私の抱き方が悪いのでは」と自分を責め続けてしまうと、
ミルク拒否が続いてつらい…不安が強くなる理由と心の整え方
で解説しているような強い不安・緊張状態になり、授乳=怖いもの、と結びつきやすくなります。
2. 「ちゃんと飲ませなきゃ」と思いすぎる完璧主義
医療者の立場から見ても、授乳に真面目に向き合う方ほど、
- 「この量を飲ませなきゃダメ」
- 「この時間にきっちり飲ませないといけない」
- 「母乳で頑張らなきゃ」「完ミになったら負けた気がする」
と自分に厳しい基準を課しがちです。
その結果、「予定どおり飲めなかった=失敗」「ミルクを残した=自分のせい」と感じてしまい、授乳のたびに自己否定感が強くなっていきます。
完ミ・混合に対する罪悪感については、
完ミ・混合に罪悪感を感じるママへ
で詳しく触れていますが、栄養のとり方に正解は1つではないことを知っておくと、心が少し軽くなります。
3. 眠れなさ・疲労・ホルモン変化
産後はホルモンバランスの変化に加え、授乳や夜間対応で慢性的な睡眠不足になりやすい時期です。
十分に寝られていない状態では、
- いつもなら受け流せる赤ちゃんの泣き声が刺さるように感じる
- ちょっとしたミルク拒否が「大事件」に見えてしまう
- 涙もろくなり、感情のコントロールが難しくなる
といった変化が起こります。これはメンタルの弱さではなく、体の状態の反映です。
4. 過去のつらい体験・トラウマ
出産時のつらい経験、母乳育児へのプレッシャー、幼少期の体験などが重なり、
- 授乳=怒られる・責められる、という記憶がよみがえる
- 赤ちゃんの泣き声を聞くと体が固まる
といった反応が出ることもあります。この場合は、心の安全を守る配慮がとても大切です(後半の「専門家に相談した方が良いサイン」で触れます)。
5. 周囲の言葉・比較からくるプレッシャー
良かれと思ってかけられた言葉でも、
- 「母乳が一番だからね」
- 「うちの子はもっと飲んでたよ」
- 「泣いても根気強く飲ませないと」
といった一言が、今のあなたの心には刃のように刺さることがあります。
情報過多の時代だからこそ、比べる相手を減らす・信頼できる情報源を絞ることも、授乳ストレスを減らす大切なポイントです。
チェックリスト|どのくらい授乳がつらくなっている?
まずは、今の状態を客観的に把握してみましょう。
- □ 授乳の時間が近づくと、胸が締め付けられるように苦しくなる
- □ ミルクを作ったり哺乳瓶を用意したりすると涙が出てくる
- □ 赤ちゃんが泣き続けると、自分も泣きたくなる・実際に泣いてしまう
- □ 授乳後に「また怒ってしまった」「また無理をさせてしまった」と強い罪悪感が続く
- □ 「もう授乳なんてしたくない」と思う瞬間がある
- □ 食欲がない・眠れない・何をしても楽しくない日が続いている
いくつも当てはまる場合は、すでにかなり頑張りすぎている状態かもしれません。
育児の不安が止まらない…産後メンタル不調と受診の目安
も参考にしながら、後半で紹介する「相談の目安」を読んでみてください。
今日からできる対処法①|授乳のやり方を「調整してもいい」と知る
授乳が怖くなっているとき、「今のやり方を続けるしかない」と思い込んでいることがよくあります。
しかし、実際には次のような選択肢があります。
- ・母乳+ミルクの混合育児に切り替える
- ・一時的に完ミにして心と体を休める
- ・パートナーや家族に授乳(ミルク)を一部お願いする
- ・回数や量の目標を下げる(医療者と相談しながら)
どれも「手を抜く」ではなく、長期的に親子の安全と安心を守るための調整です。ミルク拒否や哺乳瓶拒否への具体的な対策は、
ミルク拒否に効果があった対策20選
も参考になりますが、「がんばり方の方向性を変える」ことも大切です。
考え方を少し変えるための比較表
| 自分を追い込む考え方 | 心が楽になる考え方 |
|---|---|
| この時間に◯ml飲ませないと失敗 | 今日はここまで飲めたら十分がんばった |
| 完ミになったら母親失格 | どの方法でも、赤ちゃんに栄養が届けば十分 |
| 毎回泣かせずに飲ませないといけない | 泣く日もあって当たり前、泣いてもいいから安全を優先 |
| 全部自分がやらなきゃ | 「1人では無理」が普通。頼るのも、育児の一部 |
頭ではわかっていても、気持ちが追いつかないことも多いと思います。それでも、少しずつ「こう考えてもいいのかも」と許可を出していくことが、授乳への恐怖をやわらげる一歩になります。
今日からできる対処法②|授乳前後の「心と体のルーティン」を作る
授乳が怖くなるとき、心と体が常に緊張モードになっています。授乳の前後に、あえて「緊張をゆるめる時間」を作ることで、少しずつ体が「大丈夫」と学習していきます。
授乳前にできる“落ち着く準備”チェックリスト
- □ 深呼吸を3回してから赤ちゃんを抱っこする
- □ 好きな飲み物を一口飲んでからミルクを作る
- □ 同じ音楽・同じ部屋・同じ明るさなど、安心できる環境を毎回できる範囲でそろえる
- □ 「今日も完璧じゃなくていい」と心の中でつぶやいてから始める
授乳前に赤ちゃんを落ち着かせる具体的な方法は、
ミルク前のルーティン作り(赤ちゃんを落ち着かせる方法)
で詳しく紹介しています。ママ・パパ自身のルーティンと組み合わせてみてくださいね。
授乳後のセルフケア
- ・どのくらい飲めたかよりも「今できたこと」を一つ見つけて、自分をほめる
- ・スマホや情報から一度離れて、静かな時間を1〜2分だけでも取る
- ・涙が出てきたら我慢せず、静かに泣く時間を自分に許す
「たったそれだけ?」と思うかもしれませんが、小さなセルフケアの積み重ねが、授乳への恐怖感をゆっくりと減らしていきます。
今日からできる対処法③|イライラ・衝動を感じたら一度離れる
授乳がうまくいかないとき、誰でもイライラしたり、思い通りにいかない現実がつらくなったりします。
「赤ちゃんにきつく当たってしまいそう」「手をあげてしまいそうで怖い」と感じたら、何よりも優先して「一度赤ちゃんから離れる」ことが大切です。
安全な距離の取り方の具体例
- ・赤ちゃんをベビーベッドや安全なスペースに寝かせる
- ・泣いていても、2〜3分はそのままでも大丈夫と自分に言い聞かせる
- ・隣の部屋や、見える範囲で深呼吸をする
- ・冷たい水を一口飲む・手を洗うなど、体を落ち着かせる行動をする
「泣いているのに放っておくなんて…」と罪悪感を感じるかもしれませんが、ママ・パパの心が限界を超える前に距離をとることは、赤ちゃんを守る行動そのものです。
イライラしたときに「やってはいけない対応」については、
ミルク拒否中にやってはいけないNG対応
も参考になります。自分を責めるためではなく、「ここだけは線を引こう」という目安として読んでみてください。
今日からできる対処法④|気持ちを言葉にして、誰かと共有する
授乳が怖くなっているとき、多くの方が
- 「こんなことで弱音を吐いてはいけない」
- 「他のママはもっとがんばっているはず」
と考えて、気持ちを誰にも言えずに一人で抱え込んでしまいます。
こんな一言からで大丈夫です
- ・「授乳、最近ちょっと怖いんだよね」
- ・「ミルク拒否が続いて、自分を責めてしまう」
- ・「泣きながら飲ませてしまう自分がつらい」
言葉にすると、「こんなふうに感じていたんだ」と自分自身も気付きます。パートナーや家族、友人、支援センターのスタッフなど、安心して話せそうな人に一言だけでも打ち明けてみることが、回復への重要なステップです。
「授乳のせいで夫婦関係までぎくしゃくしてきた」と感じる場合は、
夫婦間で授乳ストレスが悪化するときの対処法
もあわせて読んでみると、コミュニケーションのヒントが得られるはずです。
今日からできる対処法⑤|専門家に相談した方がよいサイン
授乳が怖い気持ちは、誰にでも起こりうるものです。ただし、次のようなサインが続く場合は、心の不調(産後のメンタル不調・うつ状態など)が背景にある可能性が高くなります。
受診を検討したいサイン一覧
- ・ほとんど毎日、わけもなく涙が出る
- ・授乳以外の時間も、強い不安や焦りにおそわれる
- ・夜眠れない/ずっと寝ていたいが赤ちゃんの対応でしんどい
- ・食欲がほとんどない、または食べ過ぎてしまう状態が続く
- ・「自分なんていない方がいい」と考えてしまう
- ・赤ちゃんがかわいいと思えない日が続く
こうした状態が2週間以上続く場合は、一度医療機関や自治体の相談窓口に頼ってみてください。
育児の不安が止まらない…産後メンタル不調と受診の目安
では、どのような窓口があるか、どの科を受診するとよいかを、もう少し詳しく説明しています。
授乳が怖いときに「やらなくていいこと」リスト
最後に、あえて「頑張らなくてよいこと」も整理しておきます。
- ・全部一人で抱え込むこと
- ・育児本やSNSの情報を全部守ろうとすること
- ・「母乳じゃないとダメ」と自分を責め続けること
- ・泣いている赤ちゃんを見て、自分を責め続けること
- ・イライラした自分を「親失格」と決めつけてしまうこと
授乳は、“きれいごとだけでは終わらない”とても大変なケアです。だからこそ、「やらなくていいこと」「頑張りすぎないポイント」を意識しておくことが、長く続けるためにはとても大切になります。
【医療者コメント】医師・産婦人科病棟看護師より🌸
授乳が怖い、ミルク拒否がつらいーーそう感じる方は、実際の現場でも少なくありません。むしろ、赤ちゃんのことを真剣に考え、責任感を持って育児に向き合っている方ほど、強いプレッシャーを感じやすいように思います。
「赤ちゃんが必要な栄養を安全にとれているか」と同じくらい、「ケアをしているママ・パパの心と体が守られているか」も大切な視点です。授乳の方法は、母乳・混合・完ミなどさまざまな形があり、どれも医学的にきちんとサポートできます。
また産婦人科病棟での経験からも、「授乳が怖い」と打ち明けてくれたママほど、周囲の支えや調整を得ながら、少しずつ笑顔を取り戻していく姿をたくさん見てきました。今の不安を一人で抱えないこと、その第一歩として「怖い」と言葉にしてよいことを、どうか忘れないでいてくださいね。
育児に取り組むパパ・ママへ🌼
毎日の授乳、本当におつかれさまです。うまくいかない日があっても、泣いてしまう日があっても、それでも赤ちゃんのことを考えて工夫しようとしている時点で、あなたは十分に「いい親」です。
今日の記事の中から、気になった対処法を一つだけでも試してみてください。うまくいかない日があっても、少しずつ、少しずつで大丈夫です。一人で背負いすぎず、必要なときには周りや専門家を頼っていきましょう。
この記事が役に立ったら、他の記事も参考にしてみてくださいね。👉 目次:
ミルク拒否ガイド【保存版】|原因・対策・哺乳瓶選び・月齢別サポートまとめ
🩺この記事の執筆・監修者
📌 執筆者:
元産婦人科看護師|第一子育児中の母
産前・産後ママたちを数多くサポート。看護師&育児経験を活かし当ブログの執筆・運営を担当🌸
📌 医療監修:
医師|第一子育児中の父
発達特性やメンタルヘルス領域が専門🌻
医学的な正確性・安全性(受診目安や表現の適切性)の確認を中心に当ブログを監修🌼
※個別の診断・治療を提供するものではありません。必要に応じて医療機関へご相談ください。



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